デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

極道戦国志 不動

テレビで谷原章介くんを見ました。が、すっかり腑抜けたつるつるの好青年に…。 うわあ、つまんねー男になっちまったなあ谷原。これ観て昔思い出せ。 「極道戦国志 不動」(1996年/三池崇史監督) 成人指定です。どこを直せばいいという問題ではなく、存在自…

いつかギラギラする日

『まだ若いのにそんな服着て恥ずかしくないのか? ロックしろよ、ロック』 そんな服とは、おまわりさんの制服の事。ロックがおまわりさんの制服の対極にあるというのは実に正しい認識だと思います。 「いつかギラギラする日」(1992年/深作欣二監督) ホテル…

ショック!残酷!切株映画の世界~カリギュラ

売ってる店探すのに苦労しちゃいました。 「ショック!残酷!切株映画の世界」(洋泉社) こんな素晴らしい本を置いていない店があるなんて、日本の文化レベルもまだまだですねえ。 切株映画とは何かと言うと「人体が破壊もしくは切断されるシーンを含む映画…

サブウェイ・パニック

『よかったら、身代金の額を教えてくれないかね』(Excuse me, sir. Would you mind telling us now how much you're getting?) 『何故そんな事を知りたがる?』(Why is that of interest to you, sir?) 『人は自分の価値を知りたいものだよ』(Well, a p…

エル・ゾンビ 死霊騎士団の誕生

幻のカルト・ムービーをようやっと観ました。 「エル・ゾンビ 死霊騎士団の誕生」(1971年/アマンド・デ・オッソリオ監督) 日本未公開のスペイン映画。 ビデオ発売時のタイトルは「エル・ゾンビ 落武者のえじき」(←これはこれで身も蓋も無くて素晴らしい…

できるかなV3

待望の文庫化です。 「できるかなV3」西原理恵子・著 新書持ってるんですが、文庫版書下ろしに釣られてついふらふらと衝動買いしてしまいました。名作揃いの本作ですが、とりわけ、税務署との仁義なき戦いを「イケイケどんどん」に描いた「脱税できるかな」…

とことん石ノ森章太郎~人造人間キカイダー

「だが、ピノキオは人間になって本当に幸せになれたのだろうか?」 やるなあ、NHK。 「とことん石ノ森章太郎/第2夜」 (3月24日/NHK-BS2) 第2夜のメインは突出したアナーキーさを誇る「人造人間キカイダー」。 兄弟皆殺しにして去っていく原作のラス…

オズボーンズ in Brit Awards 2008

「今までたくさんの人を幸せにも不幸にもしてきた。パパの事を悪く言う人をどう思う?」「シメちゃえ!」よもやこの家族がお茶の間の人気者になろうとは。「オズボーンズ in Brit Awards 2008」英国最高権威の音楽賞の司会をオズボーンズがやっておりました…

エクソシスト3

特殊効果を使っている訳でもないのに、その衝撃度においてシリーズ1,2を争う白眉な1カットがあります。 「エクソシスト3」 (1990年/ウィリアム・ピーター・ブラッティ監督) 前作(ブアマンの2)がよほど気に入らなかったようで。 原作者自らが作っ…

エクソシスト2

『はうあ! こ、これはセンサラウンド!』 折角「エクソシスト」に触れたのでシリーズを俯瞰しておきましょう。 「エクソシスト2」 (1977年/ジョン・ブアマン監督) エクソシスト・シリーズはどれも「前作なんか知ったこっちゃねぇ!」とばかりに作家性を…

最高の前口上。 ゴースト・ハンターズ

『私にも妖術を信じろと?』 『その通り』 『どんなものが見せてもらわないと』 老人の手の平の間を稲妻が駆け抜ける(写真)。 『!?い、今のは?』 『こんなのは些細な事だ。 だが、物語はいつだって些細な事から始まる』 See? That was nothing. But tha…

エクソシスト(のスパイダー・ウォーク)

アメリカのフィギュア・メーカーNecaが、スパイダー・ウォークを立体化するそうです。 うむむ、よりによってスパイダー・ウォークとは・・・。 出典は勿論、 「エクソシスト ディレクターズ・カット版」 (2000年/ウィリアム・フリードキン監督) リーガン…

ターミネーター2(のショットガン)

マルシンの名銃、待望の再発です。「ターミネーター2ショットガン」(マルシン工業)実銃のガスガン/モデルガンがオフィシャル・グッズとして公認されるのは非常に珍しいケース(オリジナル銃なら「マッドマックス」とか「ブレードランナー」とか)。商品…

CASSHERN

「たったひとつの命を捨てて、生まれ変わった不死身の体、鉄の悪魔を叩いて砕く、キャシャーンがやらねば誰がやる!」 禁を破ってデビルマンに触れてしまったので、ついでに「お友達」のこいつもやっつけちゃいましょう。 「CASSHARN」(2004年/紀…

瞳孔開いて顎が外れる。 デビルマン

正直、一生観るつもりはなかったのですが。 「タモリ倶楽部」見た後、うたた寝してたら勝手に始まってしまったので、片目つぶって鑑賞しました。 「デビルマン」(2004年/那須博之監督) この映画の批判(と言うかヒステリックな悲鳴)は公開時にありとあら…

ヘルレイザー(ヘル・レイザー)

『究極の快楽を与えてやろう・・・』 ピンヘッドのガレージ・キットを紹介して本家を無視という訳にはまいりません。 「ヘルレイザー」(1987年/クライブ・バーカー監督) その箱を開くと究極の快楽が手に入るというパズル・ボックス「ル・マルシャンの箱」…

世界でひとつだけのピンヘッド

「ピンヘッド」あるいは「魔道士/セノバイト」という言葉を聞いて、「あ、ヘルレイザーね」と反応できる人は私の周りにはいません。多分。ビジュアル的にこれほど特徴のあるキャラクターも珍しいと思うのですが、何故かあんまり商品化(フィギュア化)され…

サイボーグ009「太平洋の亡霊」その2

『あなたは神になったつもりだろうが、それは違う!悪魔だ!念力でサンフランシスコが見えると言うなら、見てみるがいい!』 入魂の脚本とはこのような作品のことを言うのでしょう。 「サイボーグ009 第16話 太平洋の亡霊」 (1968年7月12日/辻…

サイボーグ009「太平洋の亡霊」その1

『ところでお前は何に乗っている?』 『これは、航空自衛隊の・・・』 『ではお前はまだ戦争で飯を食っているんだな!』 『戦争?ばかな!』 『それではなぜ、武装している?俺は明日の平和を信じて、命を捨てた。その死を犬死にさせるつもりか?戦争で儲け…

エネルギーとはチカラである。 太陽を盗んだ男

『俺の名は9番。9番目の核保有国だ』元祖「ありえねー!」映画です。 「太陽を盗んだ男」(1979年/長谷川和彦監督) 中学の理科の教師、城戸(沢田研二)が、東海村からプルトニウムを奪取、自宅アパートで金属プルトニウムを精製して原子爆弾を作製・・…

岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇

『リイチ、喧嘩は勝たなあかんねんで!』 終わらない祭は永遠の夢。 「岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇」(1997年/三池崇史監督) 井筒監督がナインティーンナイン(以下ナイナイ)を起用して撮影した「岸和田少年愚連隊」の正当な続編。いわば異父兄弟なの…

モンティ・パイソン&ホーリー・グレイル[追悼:広川太一郎]

声優の広川太一郎氏がお亡くなりになりました。3月3日、癌。68歳。広川氏と言えばロジャー・ムーアであり、ロバート・レッドフォードであり、トニー・カーチスであるわけですが、ひときわ印象深いのはやはり「モンティ・パイソン」でしょう。テレビシリー…

文字通りの地下ビデオ。 ビデオドローム

文字通りの「地下ビデオ」でした。 「ビデオドローム」 (1982年/デビッド・クローネンバーグ監督) レンタルビデオ黎明期、日本未公開の話題作が、日本語字幕入りの海賊版として出回っていた時期がありました。これはそんな1本。ダビングを繰り返してガサ…

スタッフ全員理科赤点。 インデペンデンス・デイ

『7月4日は人類にとっての独立記念日だ!』ここだけ観ると燃えます、確かに。でもね。 「インデペンデンス・デイ」 (1996年/ローランド・エメリッヒ監督) 最近ケーブルで大安売りしているのでついつい観てしまいますが、観れば観るほど変な映画です。素…

アゲイン AGAIN 【ザッツ・オール・ニッカツ・シネマ】

『あの頃は良かったな』 『また、あの頃か。最近誰もがそれを口にする。あの頃って一体いつだ?』 『あんたがあんただった、みんながみんなだった時代のことだよ』 しまった。生まれる時代を間違えた。 「アゲイン AGAIN 【オール・ザッツ・ニッカツ・…

最高の自己紹介。 キャプテン・スーパーマーケット

『貴様、何奴?』(Who the hell are you? ) 『俺の名はアッシュ。日用品係だ』(Name's Ash.Housewares. ) 最高の自己紹介です。 「キャプテン・スーパーマーケット」 (1993年/サム・ライミ監督) 主人公アッシュ(ブルース・キャンベル)が量販店「S…

0093 女王陛下の草刈正雄

人として懐の深さを試される試金石です。 「0093女王陛下の草刈正雄」(2007年/篠崎誠監督) 俳優、草刈正雄は実は英国諜報部員だった、という「嘘をつくのも大概にしなさい!」な設定のスパイ・コメディ。まさか、このタイトルを観て映画的な感動を期…

チャド

タイトルを正確に書くと「C.H.U.D CANNIBALISTTIC HUMANOID UNDERGROUND DWELLERS」。適当に訳すと「人肉が大好きな突然変異型地下生活者」。ニューヨークの下水道に政府が核廃棄物を不法投棄したために、そこに住み着いているホームレスたちが汚染&怪物化…

ハロウィン

♪ロメオとジュリエットは永遠に一緒だよ。だから死神を恐れないで…。 カーステの音楽が何気に怖い事言ってます。 「ハロウィン」(1978年/ジョン・カーペンター監督) 10月の最後の日に身内を殺しに来るマイケル・マイヤーズの大活躍を描いた兄妹喧嘩(?…

ピーナッツ

さんざっぱらひねくれた映画ばかり紹介しておいてなんですが、実はベタな映画も大好きなんです私。 こうなるだろうな、という予想が全て当たって「くっそーお前、俺を泣かそうとしてるだろ、そんな手に俺が乗るわけ、乗るわけ、うおおぉん!」というパターン…