デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

中年魂ワシ掴み ロッキー・ザ・ファイナル

『明日、心は歳をとらないことを証明して』The last thing to age on somebody is their heart.正直、お話になるのかよ、と思っておりましたが、30年という時の魔法が中年魂ワシ掴みの感動作を生み落としました。「ロッキー・ザ・ファイナル」(2006年/シル…

英語か、日本語か。 スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ/本人吹き替え版

6月16日のブログで「日本訛りの英語も正直どうよ?」と書きましたが、今回、役者本人による日本語吹き替え(タランティーノのみ三池がアテレコ)を観てちょっと考えが変わりました。 「スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ/本人吹替版」(2007年/三池崇史監…

何故ローソンの店員が虫取り網を? 燃える昆虫軍団

会社近くのローソンに行きましたら、雑誌売り場にただならぬ緊張感が。店員が二人、虫取り網を円月殺法のように斜め下に構えて、マガジンラックの下を睨みつけておりました。恐らく、雑誌什器の下に「何か」がいるのでしょう。殺虫剤では倒せない何かが。「…

ジョゼと虎とSMキング

「ジョゼと虎と魚たち」は8代目リハウスガール池脇千鶴が景気よく脱いだラブストーリーですが、この作品の重要な(ホントだよ)小道具に使われているのが、「SMキング」(本当に重要な小道具なんだってば!)あまり知られていないかもしれませんが、一時…

これぞ人体破壊博覧会! デッドコースター

「お前らが観たいのはこれだろう!」「はい、そうですぅ!」な力技の死に方大博覧会。 「デッドコースター」 (2003年/デヴィット・リチャード・エリス監督) 前作「ファイナル・デスティネーション」のうざったい人間関係(助けてもらったくせに逆恨みする…

インディ・ジョーンズ復活記念 痴漢保健室

インディ・ジョーンズ還暦越えてまさかの大復活。インディで思い出す映画といえば、やはり、「痴漢保健室」(1984年/滝田洋二郎監督)ですよねえ(え、違う?)。シリーズ2作目「魔宮の伝説」の冒頭、上海のクラブ・オビ・ワンで、ダイヤとロックアイスが…

ゴジラの借りを変身で 電送人間

本多猪四郎監督の「美女と液体人間」があまりにつまらなかったので、二の足を踏んでおりましたが、これは結構拾い物でした。「電送人間」(1960年/福田純監督)変身人間シリーズの2作目(「透明人間」から数えると3作目)。監督が「エスパイ」の福田…

SFか、アングラか。 未来惑星ザルドス

乳出し惜しみ無し! 「未来惑星ザルドス」 (1974年/ジョン・ブアマン監督) この寓意と風刺に満ちた哲学的SFを前にして乳しか浮かばない自分が誇らしい。難解と言われてますが、お話は簡単。不老不死の理想郷が「死」によって解放される。ザルドスとは理…

藤岡弘、に訊け! SFソードキル

『武士は死の準備に一生をかけた。いざという時、恐れず死に立ち向かうためだ』トンデモ・サムライ映画かと思いきや、意外にも真摯な武士道映画でした。「SFソードキル」(1986年/J・ラリー・キャロル監督)真面目の原因は現代のサムライ、藤岡弘、。ま…

東宝東和節炸裂! サンゲリア

「ザ・ショック」の所で「素晴らしいショックシーンがひとつでもある映画は素晴らしい映画だ」と書きましたが、これもそのクチ。 「サンゲリア」(1979年/ルチオ・フルチ監督) イタリア公開時のタイトルは何故か「ゾンビ2」。 話も時間軸も繋がってな…

家よりも、役者が怖いぞパラサイコ~家

パラサイコ・・・妙なる響きですね。 「オカルトももうパッとしねえなあ。何か新しい言葉作るべえ。パラノイア+サイコでパラサイコってのはどうだ?」 こんな事思いつくの東宝東和だけだと思ってましたが、ユナイトもやるもんです。「キャリー」に続くパラ…

実はSFホラー? 珍説・かもめ食堂

観れば観るほど納得がいきません。「かもめ食堂」(2005年/荻上直子監督)ヘルシンキで売れない日本食堂を開いている小林聡美が主人公。脇役が二人。片桐はいりともたいまさこ。片桐は明らかに容姿で小林に劣り、もたいは姉というよりは母に近い(つまり二…

覗くな、狂うぞ。 マウス・オブ・マッドネス

金持ちも貧乏人も、老いも若きも男も女も平等にくたばっちまう素敵な終末観「デストピア」。 デストピア映画の金字塔と言えば問答無用で「ゾンビ」。そのエピゴーネンたる作品群はいずれもデストピアの系譜ですが、今回はクトゥルー神話を材にとった異色作を…

防腐剤なんか使ってないぞ! 地獄のモーテル

ほのぼの&ユーモラスな作りですが、やってる事はすこぶる鬼畜。 「地獄のモーテル」(1980年/ケビン・コナー監督) お肉の燻製が評判のビンセントのモーテル「ハロー」、しかし、その肉は、って後はもう言わなくても分かりますよね。 ビンセントとアイダの…

いやあ、愛おしいなあ スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ

失敗だ!でも何か妙に愛おしいぞ。 「スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ」(2007年/三池崇史監督) ギャグの9割がダダ滑り。特に香川照之のエンドレス一人芝居と貴さん捨て身の暴走は、ちょっと居たたまれない程の滑り方。 日本訛りの英語ってのも正直「どう…

これはやりすぎだろ AMON デビルマン黙示録

避けて通ればヘタレと言われ、やればやったで文句を言われる「美樹ちゃん首ちょんぱシーン」。 正面切って描いたのは立派ですが、これはやっぱやりすぎだよなあ。 「AMON デビルマン黙示録」 (2000年/竹下健一監督) 原作の狭間を縫う番外編「ネオ・デ…

地味だ、地味すぎる! WXⅢ 機動警察パトレイバー

嫌いではないのですが、とにかく地味。 「レイバーVSモンスター」ですよ。いくらでもエンターテイメントできる題材じゃないですか。それを「らせん」にしちゃうってどうよ。 「WXⅢ 機動警察パトレイバー/遠藤卓司監督) タイトルとは裏腹に特車二課はほと…

♪注射は眼にして! ゾンゲリア

近所のスーパーの惣菜コーナーに壁と楽しげに会話をしているおばさんがおりました。 私には見えませんでしたが、惣菜ケースの中か、その向こうの壁の中あたりに、「お友達」がいたのでしょう(別の日には野菜売り場でダウジングしながらキャベツに話しかけて…

一家に一枚 デビルズ・リジェクト

マイク水野閣下がご永眠。当然「シベ超」大特集が筋ですが、1作目しか観てないんです。すみません閣下、こんどまとめて観ますから。今日は一緒にこれ観ましょう。 「デビルズ・リジェクト」(2005年/ロブ・ゾンビ監督) 「マーダーライドショー」の続編…

アンプ殉職。サウンドチェックはパトレイバー2

瞬間最大風速だと思いますが「ブログ王」の「エンターテイメント/映画」ブログランキングで1位を頂戴いたしました。ご愛読ありがとうございます。 タイミング良く(?)8年連れ添ったDENONのAVアンプが「ぶ!」という漫画のような祝砲をあげて沈黙…

【男汁博覧会】プレデター/プレデター2【ダニー・グローヴァーがラストで手にしたあの銃は…】

エイリアン派かプレデター派と問われれば答えはひとつ。もう圧倒的にプレデター派です。 オリジナルは勿論、「プレデター」(1987年/ジョン・マクティアナン監督)そして「プレデター2」(1990年/スティーブン・ホプキンス監督) 「エイリアン」を母性の…

28週後

スゲエ・・・。「地獄の黙示録」にベトコンをジャングルごとナパームで焼き払うシーンがありますが、あれをロンドンでやるとは・・・。 必然性云々はさておき、グッとくるデストピア・シーンではあります。 「28週後」 (2007年/ファン・カルロス・フレス…

顎外れるかと思った…。 亡国のイージス

これはB級じゃないだろ、と言う人がいるかもしれませんが、んなこたぁございません。たとえ特大バジェットでも正真正銘、B級トンデモ映画です。「亡国のイージス」(2005年/阪本順治監督)とってつけたように繰り返される「国家論」がギミック以下の絵空…

柏原芳恵伝説 レディハンター/殺しのプレリュード

駅で一杯のかけそばを啜っていたら有線から柏原芳恵の「春なのに」が。 柏原芳恵と言えば、アイドル時代の「空港バイブ所持発覚時件」が半ば都市伝説と化している、やんごとなき御方もぞっこんだったフェロモン女。今回は、この柏原芳恵が主演したアクション…

AK47カラシニコフ。 バトル・ロワイアルⅡ~鎮魂歌(レクイエム)|ブラックホークダウン

『この銃の名前を知ってるか? AK47カラシニコフ。世界中のゲリラが使っている抵抗の証だ』 「バトル・ロワイアルⅡ~鎮魂歌(レクイエム)」 (2003年/深作健太監督) 映画の出来ははらほろひれはれでしたが、七原秋也(藤原竜也)のこの台詞はちょいとばか…

トレマーズ4

西部開拓史+地底怪獣・・素晴らしい取り合わせです。 「トレマーズ4」( 2004年/S・S・ウィルソン監督) すみません、1~3すっ飛ばしていきなり「4」です。 1889年のネバダ州。銀鉱山にグラボイズが出現して炭鉱夫17人を一気喰い! 皆が荷物を…

そこまで試すかマイゴッド! 最後の誘惑

そ、そこまで試すかマイゴッド!「最後の誘惑」(1988年/マーティン・スコセッシ監督)ナザレのイエスの生涯をテーマに163分・・・大味な歴史大作かと思いきや、やられました。イスカリオテのユダがイエス暗殺の密命を受けた殺し屋だという設定以外、比…

エル・ゾンビⅡ 死霊復活祭

朽ちたマントをなびかせ、腐った白馬を駆って剣を振るう盲目のゾンビ「テンプル騎士団」が大活躍する日本未公開スパニッシュ・ホラーの第2弾。 「エル・ゾンビⅡ 死霊復活祭」(1973年/アマンド・デ・オッソリオ監督) 1作目では描かれなかったテンプル騎…

エイリアンVSヴァネッサ・パラディ

フランスでも田舎に行けばテキサスがあるんですねえ。にしても無茶な邦題付けたものです。「エイリアンVSヴァネッサ・パラディ」(2004年/ディディエ&ティエリー・ポワロー監督)ヴァネッサ・パラディはフレンチポップス界の歌姫にしてジョニー・デップ…

エスパイ

じゃ今度は小松左京つながりで。 「エスパイ」(1974年/福田純監督) 小学生が自動書記で書いたとしか思えないタイトル文字に続いて尾崎紀世彦の哀切漂うムード歌謡が。これ・・SF・・だよね? 原作ではラストに神との対話まであるっちゅーのに、映画じゃ…