デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

44 v.s. 357 ダーティハリー2

クリント・イーストウッド様、満80歳のお誕生日おめでとうございます。記念してこれを。 「ダーティハリー2」 (1973年/テッド・ポスト監督) 前作のハムラビ法典(眼には眼を!)がソクラテス理論(悪法も法)になっている事にそこはかとない違和感を覚え…

マーク・ハミルだよ(拍手!)。 ボディ・バッグス

いきなり身も蓋も無いですが、作品として褒める所はありません(きっぱり)。 が、しかし! 何ざましょこの妙な方向に振り切った豪華出演陣は。 「ボディ・バッグス」 (1993年/ジョン・カーペンター&トビー・フーパー監督) 3話オムニバスの「トワイライ…

善悪を超越して荒ぶる神。 大魔神(カノンじゃないぞ!)

いきなり貶すのもアレなのでしばらく放置しておりましたが、最早我慢の限界、心を込めたこの一言を。 「ナンデスカコレハ?」 「大魔神カノン」(スッタフもキャストも興味なし) 経緯やら心情やらを全部ナレーションとモノローグで処理した第1話で即脱落。 …

ハリボテって言うな! ホワイト・バッファロー

メカ・キング・コングで話題をさらった“イタリアの山師”ディノ・デ・ラウレンティスが続けて放ったのは“メカ白野牛”でした。 「ホワイト・バッファロー」 (1977年/J・リー・トンプソン監督) 夜な夜な悪夢にうなされては二丁拳銃を乱れ撃つ迷惑親父ワイル…

その車体は熱い唇。クリスティーン

「OK. SHOW ME!」 ボコボコのスクラップにされた真っ赤なプリマス・フューリーが、アーニー(キース・ゴードン)の目の前で自己再生・・。 なんという妖艶なシーンでしょう。 「クリスティーン」(1983年/ジョン・カーペンター監督) カーペンター的には…

金か?友情か? 金だ! ワイルド・ブリット

まったりのんびりした前半に「おいおい、大丈夫か」と思いましたが杞憂。前半折り返した所で一気にターボ。土石流の如き滅茶ぶつけ展開になります。「ワイルド・ブリット」(1990年/ジョン・ウー監督)1967年。文化大革命とベトナム戦争の煽りを喰らっ…

アニキによろしく。 追悼、ラッシャー木村

『馬場! 聞いてくれよ、馬場! 今日からお前のこと、“アニキ”って呼んでいいか?』金網の鬼、ラッシャー木村がお亡くなりになりました。5月24日、腎不全による誤嚥性肺炎、68歳。つい最近、鶴見五郎が自宅に入った泥棒を捕まえたってなニュースを見たんで、…

見せないで魅せる恐怖の詩学。 パラダイム

「批評家たちは、この作品を“遊星からの物体X”と同じくらい憎んだ。今でもこの映画は物笑いのタネだ」(ジョン・カーペンター)まったく批評家ってのはロクな事言わねえな。文句ある奴は特撮予算ゼロで絶対的悪(=サタン)の復活を描いてみろ。「パラダイム…

これは任侠映画だ。 ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー

女房・子供に別れを告げて、家も店舗も焼き払い、失うものは何も無し。拳銃一丁腰に挿し、たった一人の殴りこみ。男カーンよどこへ行く(♪べべん)。と弁士が唸りそうなクライマックス。そう、これは任侠映画です。 「ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー」…

ただの厄ネタ女では? ハリケーン

黒人ボクサーの冤罪映画…じゃなくて、南海パニック・メロドラマ。 「ハリケーン」 (1979年/ヤン・トロエル監督) 1920年代、米国統治下の南太平洋。総督の娘(ミア・ファロー)と次期族長の青年との許されぬ恋というオールド・ファションド・ラブ・ストー…

残骸の寄せ木細工。 13日の金曜日(09年版)

「ちゃんと過去シリーズも分かってるでしょ俺」的味付けがかえって鬱陶しい残骸の寄せ木細工。「13日の金曜日」(2009年/マーカス・ニスベル監督)ママ大暴れ→ズタ袋ジェイソン→ホッケーマスク・ジェイソン→行方不明者捜索と、Part1~4の合わせ技一本な作…

さあ皆で赤い深淵へ! ロメロがサスペリア2を3Dリメイク!

ちょっとチビりそうなニュースが飛び込んでまいりました。何とジョージ・A・ロメロがダリオ・アルジェントの「サスペリアPart2」をリメイクするそうです。しかも3Dで。ダリオ自身は参加しないようですが、脚本はダリオ実弟のクラウディオ・アルジェント…

釣りに誘われたら気をつけろ。 エレクション[黒社会]

『新しい組織を作るのか?と訊いている』 『だって誰も俺を認めてくれねぇから…』 『そうか。じゃ…戦争だな』香港黒社会、2年に一度の会長選挙。組織の頂点に立つのは誰だ。 「エレクション[黒社会]」(2005年/ジョニー・トー監督) 候補者は二人。仁義…

慟哭! ロニー・ジェイムス・ディオ逝去

快方に向かっていると信じていたのに。ロニー・ジェイムス・ディオ死去。2010年5月16日。胃癌。67歳。還暦を過ぎて尚衰えを知らない絶対音感メタルジジイ。HEAVEN&HELLの日本公演(07年)がひとつ屋根の下で過ごした最期か(Die Youngを合唱しながら号泣し…

トレンブルな正統派イタリア映画。テンタクルズ

カリフォルニア沿岸に大ダコ出現! でも何故かイタリアンな匂いがプンプン。調べてみたら本当に生粋のイタリア映画でした(笑)。 「テンタクルズ」 (1977年/オリヴァー・ヘルマン監督) とにかくチープ。“どこまで金を掛けずにジョーズのバッタもんが作れ…

この国にサッカーは根付かない…。エニイ・ギブン・サンデー

例えばパチーノの説教とジェイミー・フォックスの能書きと「ベン・ハー」の戦車競争がグチャグチャに混じり合う気の触れたシーン。これだけで十分観る価値アリです。 「エニイ・ギブン・サンデー」 (1999年/オリバー・ストーン監督) “日曜は返上”のフット…

覗けば狂う妄執の迷宮。 マウス・オブ・マッドネス

「見慣れたものが全部消えてしまったら? 最期の一人は怖いわよ」 あ、それでかつて「地球最後の男」になったチャールトン・ヘストンが出ていたのか。 「マウス・オブ・マッドネス」(1994年/ジョン・カーペンター監督) レビュー済みですが、改めて“デスト…

センサラウンド無しでも・・。 大地震

センサラウンドという特殊音響装置がなかったら、ただの大味パニック映画・・だと思っていたのですが(いや、実際、大味なんだけどさ)、意外や結構“好み”です。「大地震」(1974年/マーク・ロブスン監督)主人公が“社長の娘婿の建築技師”という設定が…

痛いのは外の現実の方だ! レスラー

嗚呼、ミッキー・ロークだ。 40を過ぎたポール・ダンサー、マリサ・トメイと楽しそうに80年代パーティ・ロックを語るミッキー・ロークが一瞬“あの頃”の顔になる。 確かにこいつはミッキー・ロークだ。 「レスラー」(2008年/ダーレン・アロノフスキー監…

熟女も少女も一目惚れ! ペイルライダー

レミントン・ニューモデルアーミー…痺れます。 「ペイルライダー」(1985年/クリント・イーストウッド監督) 自作「荒野のストレンジャー」のセルフ・アレンジって事になってますが、やはり被るのは「シェーン」のイメージ。 ただ、ヒロイン(婚約者のいる…

赤青セロハンだと・・。 ファイナル・デッドサーキット 3D

某家電量販店から「おんどりゃ2年も店来んと来月でポイント失効じゃけん悔しかったら来店してみい!」というありがたいご忠告葉書が。折角のお誘いなので、改めて金を出しては買わんDVDをポイント購入。 「ファイナル・デッドサーキット 3D」(2009年…

ええっと・・ヘドラは? ゴジラ FINAL WARS

『ガ・イ・ガーン!起動!』 誰か北村一輝にご褒美をあげてください。 「ゴジラ FINAL WARS」(2004年/北村龍平監督) 最期の最後によりによって北村龍平・・。 松岡君はいらないし(ケイン・コスギはもっといらない)、菊川怜は邪魔なだけ(ドン・フライは…

女王様マニア必見。 海底軍艦

『無駄な抵抗はやめろ神宮寺、ムウ帝国は必ず勝つ!』 となんの脈絡もなく(と言うか冒頭いきなり)「うる星やつら」でメガネが叫んでしまうくらい“誰もが知っている(はず)”の名作。 「海底軍艦」(1963年/本多猪四郎監督) 「うる星やつら」のスタッフに…

マチェーテが消えとる!代わりに ピラニア3D(の予告編)

「グラインドハウス」のニセ予告編から生まれた「マチェーテ」の本物予告編が公開されたってんで、Youtubeに行ったら「この動画は、Twentieth Century Fox さんによる著作権侵害の申し立てにより削除されました」だと。うええ、何考えとんじゃFOX。代わり…

追悼・佐藤慶。 野獣死すべし

俳優の佐藤慶さんがお亡くなりになりました。 5月2日。肺炎。81歳。 大島組の重鎮というイメージが強いですが、妙に私の心に残っているのが、 「野獣死すべし」(1980年/村川透監督) 松田優作の(私的)最高傑作。佐藤さんの役どころは拳銃の売人…

ホットパンツと生脚は宇宙の法則。 惑星大戦争

異星人に拉致された浅野ゆう子(当時17歳!)が、何故かホットパンツのボンテージルックに。 そんな必然性はない。ビタ一文無い。無いがやはり拉致された17歳の浅野ゆう子はホットパンツに生脚でなければなりません。理由などありません。強いて言えば宇…

タイミングが悪かった? BAT★21/バット21

ベトナムものが出尽くして、ランボーすらアフガンで怒っていた88年。やはり出のタイミングを誤ったように思います。 「BAT★21/バット21」 (1988年/ピーター・マークル監督) 主演はジーン・ハックマンとダニー・グローバー。良く言えば燻し銀、…

[ノルティが]48時間/48時間PART2[マーフィが]

人質を取られているとは言え、刑事が凶悪犯に拳銃を渡してしまう・・・ラストの伏線だから仕方ないっちゃ仕方ないですが、やっぱ駄目ですね、この展開は。 女に粗暴なホワイト・トラッシュ丸出しキャラも今となってはちとキツイ。 「48時間」(1982年/ウ…

超マイナー・カタログ。 スティーブン・キング/ホラーの館

スティーブン・キングをホスト役に、「なんでそんな作品選んだの?」なマイナー・ホラーを紹介していくカタログ・ビデオ。「スティーブン・キング/ホラーの館FINAL」(1989年/ジョン・シモンズ監督)ただでさえマイナー・ジャンルのホラーの更にマイナ…

先見! 機動警察パトレイバー THE MOVIE(海外版)

89年なんですねえ、これ作ったの・・(驚嘆)。 「機動警察パトレイバー THE MOVIE」 (1989年/押井守監督) Windows1.0がリリースされたのは85年ですが、世界的ヒットとなった95が発売されたのは文字通り95年。 その6年前に「新開発されたOSに仕組まれ…