デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

#ドラマ番組

必殺手斧伝説。 追悼:蟹江敬三

蟹江敬三さんがお亡くなりになりました。2014年3月30日。胃癌。69歳。岸田森や天本英世、山崎努らと並んで“居るだけ”でその場の空気を組み替える事が出来る稀有な役者さんでした。映画でのイチオシは「天使のはらわた/赤い教室」(1979年/曽根中生監督)の…

TBSの対“必殺”仕掛人。 影同心

必殺シリーズの歴史上、仕置人殺人事件と並ぶ大事件が“ネット・チェンジ”、所謂“腸捻転解消問題”でしょう。 1975年3月31日、必殺の製作局である朝日放送がTBS系列からNET(現テレビ朝日)系列にネット・チェンジしたため、放送中だった「必殺必中仕事…

奇譚…。 総天然色ウルトラQ/クモ男爵

子供の頃は、猿やモグラが巨大化するだけの非怪獣モノにはイマイチ食指が動きませんでした。 どこか華が無く、地味。デザイン的にも手を抜いているような…。 でも実際には脚本やミニチュアなど様々な試みがされていた訳で、再見して眼から鱗な話が多々。 中…

その大国はメルカ。ジャイアント・ロボ/殺人兵器カラミティ

前~中盤にかけてはどちらかと言うと“ギロチン帝王と愉快な仲間たちによる底抜け地球侵略ゲーム”でしたが、終盤突如ギアトップ。 クライマックスに向けた怒涛の重厚エピが展開します。その鏑矢が、 「ジャイアント・ロボ/第22話・殺人兵器カラミティ」 (19…

地味で自由な裏怪奇。 緊急指令10-4・10-10

『テン・フォー。了解』 『テン・テン。よろしく』 数ある円谷作品の中で(「恐怖劇場アンバランス」と並んで)最も地味な、しかし最も自由なシリーズ、それが、 「緊急指令10-4・10-10」 (1972年7月20日~12月25日放送) 大学教授の毛利春彦(黒沢年男)が…

三角マークを捧げたくなる男達。 TV版ワイルド7第1話

製作は国際放映なので系列としては東宝なのですが、印象は東映プログラム・ピクチャー。 三角マークが透けて見える熱い男の物語です。 「ワイルド7/第1話・復讐のヘアピン・サーカス」 (1972年10月9日放送/長谷部安春監督) 金塊強盗団を“退治”するオー…

実質シリーズ最終回。 仕事人大集合

『付き合いは短い方が楽しいぜ。長生きしろ』必殺シリーズ10周年記念。特別企画にして実質的最終回。「仕事人大集合」(1982年10月1日放送/工藤栄一監督)時間軸で言うと「新・必殺仕事人」の後日談で、翌週から始まる「必殺仕事人Ⅲ」の前日談。つまり、こ…

ただひとつの命のために。 ウルトラセブン/史上最大の侵略

『明けの明星が輝く頃、ひとつの光が宇宙に飛んでいく。それが僕なんだよ。…さよならアンヌ!』 『待ってダン! 行かないで!』 『アマギ隊員がピンチなんだよ!』 シューマンのピアノ協奏曲イ短調と共に子供心に刷り込まれた特撮ドラマの最高峰。 同時にウ…

ありがとう。 ウルトラマン/さらばウルトラマン

『キャップ、あれですよ、あの紅い球ですよ。僕は竜ヶ森で衝突して…衝突して今までどうしていたんだろう』 シリーズ最大の問題発言だと思うのですが…。 「ウルトラマン/最終回・さらばウルトラマン[英題:FAREWELL, ULTRAMAN!]」(1967年4月9日放送/円谷…

斬る! 必殺仕事人・特別編 恐怖の大仕事 水戸・尾張・紀伊

易々と敵の手に落ちた加代(鮎川いずみ)とおしま(三島ゆり子)を秀(三田村邦彦)がババア呼ばわりしながら鉄拳制裁!ナマ言う秀を主水(藤田まこと)が若造呼ばわりしながら鉄拳制裁!敵の尾行を許した加代が主水に土下座号泣謝罪!かろうじて初期仕事人…

非道ムラマツ(笑)。 ウルトラマン/禁じられた言葉

『この私にたった一言、地球をあなたにあげます、と言ってくれないか』 歴代宇宙人の中でも屈指の知性を誇るジェントルマン、メフィラス星人の登場です。 「ウルトラマン/第33話・禁じられた言葉[英題:THE FORBIDDEN WORDS]」(1967年2月26日放送/鈴木…

女子に君づけ萌え。 アイアンキング/宇虫人タイタニアン編

北米版THE COMPLETE SERIESのレビューもいよいよ最後。 トリを飾るのはシリーズ初の異星人、タイタニアン。 「アイアンキング/宇虫人タイタニアン編」 (第18話-26話/全話佐々木守脚本) どう見ても「Vフォー・ヴェンデッタ」(写真2枚目)の出来損ない…

貧乏クジ? 帰ってきたウルトラマン/ウルトラ5つの誓い

『次郎、大きくなったらMATに入れ。MATの隊員は皆勇気ある立派な人たちだ。君も嫌なもの、許せないものと闘える勇気ある男になるといい』ウルトラマンに変身し、格好良く去っていく郷秀樹。正に大団円…って、ちょっと待て。実の兄(岸田森)、姉(榊原…

人間は侵略者。 ウルトラセブン/ノンマルトの使者

「ウルトラセブン」私的ベストエピソードを選ぶなら、以前ご紹介した「盗まれたウルトラアイ」「超兵器R1号」とこれが順不同ナンバー・ワンです。 「ウルトラセブン/第42話・ノンマルトの使者」 (1968年7月21日放送/満田かずほ監督・金城哲夫脚本) 多…

差別とイジメと迫害と。 ウルトラマン/まぼろしの雪山

『(科学特捜隊は)何でもかんでも怪獣呼ばわりして殺してしまう恐ろしい人たちだわ!』『怪獣は所詮、人間社会には入れてもらえない悲しい存在なんだ』15年前、雪山で行き倒れた母娘。母親は飢えと寒さで死亡。奇跡的に命を繋いだ赤ん坊。しかし、よそ者で…

科学賛歌のネガフィルム。 ウルトラマン/故郷は地球

『諸君、あれは怪獣ではありません。あれは、いや彼は、我々と同じ人間なのです』加熱する宇宙開発競争。先走った有人実験の失敗。隠蔽。見捨てられたロケットとパイロット。人間の形を捨て、見捨てられた怨嗟を糧に故郷に辿りついた男、ジャミラ。『諸君、…

秘技!トンカチ乱れ投げ! 必殺まっしぐら[最終回]

オカルトに走った「うら殺し」や、打ち上げ花火の如く徹底した“遊び”に振り切った「剣劇人」は微笑ましく観ることができましたが、これは…。 必殺とスーパーマリオ、奇跡の合体(誰が望んだんだ、そんな方程式)。 「必殺まっしぐら/最終回・相手は江戸の大…

暗中模索な初期設定を愉しむ。 仮面ライダー/怪奇蜘蛛男

今や仮面ライダーと呼称されるキャラクターが何人いるのか想像もつきませんが、長寿シリーズの原点は、“暗中模索の初期設定”がてんこ盛りで実に味わい深いものがあります。 「仮面ライダー/第1話・怪奇蜘蛛男」 (1971年4月3日放送/竹本弘一監督) ざっと…

教養が命取り。 暗闇仕留人/最終回・別れにて候

「わしを殺せば日本の夜明けが遅れるぞ!」 教養が生んだ一瞬の躊躇が命取り。 「暗闇仕留人/最終回・別れにて候」 (1974年12月28日放送/松本明監督) 必殺を名乗れない大人の事情、黒船来航という明確な時代設定、仕留人が皆義兄弟(主水の妻りつの妹二…

係長の慟哭。 西部警察PartⅢ 大門死す!男達よ永遠に…

『何故私にだけ知らせてくれなかったんです?! 私だって…私だって…』 小暮課長(石原裕次郎)はじめ大門軍団全員の警察手帳を自分の机の引き出しに発見した佐川勘一捜査係長(高城淳一)。 捜査権を剥奪された署員全員が職を辞する覚悟でテロリスト藤崎(原…

過ちを犯す権利。 大都会 闘いの日々「前科者」「私生活」

『主人がいくら懸命に真面目にやろうと努力しても、世間は前科者に本当に冷たくて、それだけでまともな職にも就けず、何かがおこるとすぐ疑られ、また職を変えねばならず、そうやって6年間一生懸命やって、それでも駄目で何かをしたのなら、それは私もう責…

そこは人間交差点。 大都会 闘いの日々

“人は流れに逆らい、そして力尽きて流される” 「装甲騎兵ボトムズ」第21話「遡行」の予告ナレーションですが、正にそんなキャッチがぴったりの虚飾を排したハードボイルド人間ドラマ。 「大都会 闘いの日々」 (1976年1月6日-8月3日/日本テレビ) タイトル…

放送された事に意義がある。 インスマスを覆う影

例えば「世にも奇妙な~」とか、「本当にあった~」とかと同じ土俵のモノサシで測ると“物足りないホラー”になってしまうかもしれません。 所謂、幽霊譚とクトゥルフは別の世界の物語。 この時代に、しかもゴールデンにラヴクラフトがテレビ放送された、その…

その銃は51NAVY! 必殺からくり人血風編・最終回

尊皇、攘夷、佐幕…。現代のカリカチュアとしての時代劇である必殺シリーズにおいて、時代背景を色濃く反映させているのは「暗闇仕留人」と本作くらいではないでしょうか。 「必殺からくり人・血風編/最終回・夜明けに散った赤い命」(1977年1月14日放送/松…

さらば会田刑事。 非情のライセンス/第Ⅲシリーズ最終回

「母さんを返してよ! あんたなんか…あんたなんか、死刑になればいい!」 絶叫する少女。罵声を受けながら兇悪の門をくぐる会田。その視線を受け止め頷く橘。 矢部部長(山村総)、会田刑事(天知茂)、捜査一課・橘(渡辺文雄)三人の友情が頂点を極めた瞬…

怪奇とヱヴァに関する浅~い考察。怪奇大作戦/京都買います

『正蓮尼と申します。須藤美弥子は一生仏像と共に暮らすとお伝えしてくれとの事でした。どうぞあなた様もお忘れになってくださいませ』 別れの為の再会。立ち去りかけ、振り向いた牧(岸田森)の見たものは…。 ド派手なミニチュア・ワークで視聴者を驚かせた…

畜生!畜生!畜生おぉぅ! 怪奇大作戦/呪いの壺

『これでええ。思い通りや。この寺は本物か贋物か。わしの道連れやで』 舞い上がるリュート物質、爆発・炎上する妙顕寺(放送当時、本物の寺を燃やしたと思った視聴者から苦情がきたそうですが、責められません、笑えません。どう観ても本物です)。 最早説…

キャシー・ホーラン万歳! 怪奇大作戦/殺人回路

その昔、コンピュータ=全知全能という時代がありました。単なる計算機という枠を超えて自我に目覚め、未来を予見し、支配欲と生存欲求を持ち…。 1970年の「地球爆破作戦」、72年の「ルパン三世/先手必勝コンピュータ作戦」、77年の「デモンシード」等々。 …

いつか街で会ったなら。 俺たちの勲章/最終話「わかれ」

『竹中! チエさんは死んだんだ! これは罠だ! 逃げろ!』 自分を売った女を殺すために脱獄した男、女に男を売らせた刑事、男の銃口の前に全身を晒す女、女が生きているというガセ情報に釣られて病院に現われる男、 そして二人の刑事のわかれ。 「俺たちの…

イタチのような目をした…。 怪奇大作戦/かまいたち

『真面目で、おとなしくて、イタチのようなオドオドした目をしていて、いつも孤独で、つまり、何て言うかな、つまり…』ある青年を事件の犯人と目した牧(岸田森)が、その理由を説明しようとするのですが、うまくいきません。こんな光景を以前にも…。『あま…