#SF・ファンタジー
モノクロ79分という小振りな作品ではありますが、全編デジャヴの嵐です。 「原子人間」(1955年/ヴァル・ゲスト監督) 有人探査ロケットが宇宙から帰還(と言うか景気良く墜落)。パイロット3名の内、生存者は1名。他の2人は宇宙服だけ残して消失…
オープニングの“爆走する焼肉の群れ”と宇宙にひしめく“プラン9型(もしくはゴケミドロ型)UFOの群れ”で掴みはOK。バートンに 大金渡して 放し飼い。 「マーズ・アタック!」 (1996年/ティム・バートン監督) まあ、しかし、何ざんしょ、この無駄に豪…
「只今より、スターウォーズを上映いたします」 1977年、夏。ぎこちない館内アナウンスが流れた時、横浜東宝は万雷の拍手と歓声に包まれました。 私の友人は20世紀FOXのファンファーレが鳴り響いた段階で感極まって泣いておりました(元気か、池さん)。 そ…
『そんなこったろうと思った』見渡せば周りはエイリアンで一杯。広告だと思っていた看板には「服従せよ!」「考えるな!」「テレビを見ろ!」「消費しろ!」「眠ってろ!」「結婚して子供を産め!」・・・。It’s a Beautiful World.「ゼイリブ」(1988年/ジ…
続編が自分の望んだものと違ったからと言って文句を垂れるのは筋違いです。筋違いですが・・。お話の方向性ってそっちで良かったのかジョン・コナー?「ターミネーター4」(2009年/マックG監督) 前哨戦として、本編のサブキャラ女兵士ブレア・ウィリアム…
「マッドマックス」が2作目で近未来アクションからデストピアSFになった時もぶっ飛びましたが、こいつは更に上手。 「ハイランダー2/甦る戦士」 (1990年/ラッセル・マルケイ監督) 首を切り落とさない限り死なない不死身の高地人ハイランダーの末裔が…
「うる星やつらを支えていたSF的な道具立てを言葉だけで突破してみよう、と」押井守が「御先祖様万々歳」について語った時の語録です。あやかれば、「惑星ソラリスを支えていたSF的道具立てを設定だけで突破してみよう、と」という感じだったのではない…
好きな要素はたぁくさんあるはずなのに何故ダメなんだろう。 「グリーン・デスティニー」(2000年/アン・リー監督) 北京の夕景がドンと出てきた時は息を呑みましたよ。 竹林の中で沖雅也似のチョウ・ユンファと藤純子似のミシェル・ヨーがお茶を飲む時の額…
うむむ。一瞬、言葉に詰まりましたが、気を取り直して心を込めた一言を。「うわあ、つまんねえ」 「地球が静止する日」 (2008年/スコット・デリクソン監督) オリジナル(1951年版)が持っていた知的な要素がごっそり欠落。謎の物体が秒速3万キロでマンハ…
公開当時、“トンデモSF”扱いされ、興行も批評も今ひとつだった本作ですが、何でしょうこの安心感は。ちゃんとした監督とちゃんとした役者。そうだよ、これが邦画だよ。 「ブルークリスマス」(1978年/岡本喜八監督) 倉本聰の脚本は穴だらけ(一言一句変え…
「ハンコック」でウィル・スミスと時空を越えた夫婦ドツキ漫才を演じたシャーリーズ・セロンの単独ライブ。 「イーオン・フラックス」(2005年/カリン・クサマ監督) 独裁者による虚構のユートピアという“手垢で真っ黒け”な未来モノ。飽きたなぁ正直、この…
何をウリにしていいか分からないのは分かります。 ラブ・コメと呼べる程の恋愛感情は(少なくとも当事者の二人には)ないし(萌えはある)、物理用語がイヤって程飛び交う割りにはSFと呼べる程の重さはありません。 だから、「サイエンス・フィクション・…
『お前の存在意義は何だ?』 『爆発することだ!』侘しく寂しく美しい・・資金不足をも味わいに転化させるカルト監督のデビュー作。「ダークスター」(1974年/ジョン・カーペンター監督)製作・監督・脚本・音楽がカーペンター。そして、プロダクション・デ…
まさか“笑いながら抱き合ってお花畑を転がる男女”なんてものを本気で映像化する人間がいようとは・・。 ホントこの人、デジタル以外の事には興味ないんですねえ。 「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」 (2002年/ジョージ・ルーカス監督) 銀…
土星くんだりまで行って三角関係の痴話喧嘩(正確には殺し合い)。 栄えある第1回ゴールデン・ラズベリー賞で「作品」「主演男優」「主演女優」のトリプルノミネートを達成。褒める所なぞビタ一文・・いえ、あります。ありますとも。 「スペース・サタン」 …
これはこれでアリ・・でしょうか。 「ソラリス」(2002年/スティーヴン・ソダーバーグ監督) SFというコアなファンのいるジャンルで金字塔と呼ばれている作品をハリウッド・リメイク。しかも、オリジナルの165分を99分に圧縮・・・。誰が見ても負け…
馬鹿映画と呼ばれる作品は数多ありますが、本当に「馬鹿な」映画は少ないと思います。実は綿密に計算されていたり、一般人には理解できない「愛」に溢れていたり。でも「ひょっとして、こいつら本当に馬鹿なんじゃ・・?」と思わずにはいられない貴重品がこ…
ふと思ったのですが、これって1作目を「デビルマン」に見立てた「バイオレンス・ジャック」なのではないでしょうか。「DEAD OR ALIVE FINAL」(2001年/三池崇史監督)どう見ても香港。しかし、そこに被るテロップは「横浜」「2346年」。見上げる空にブレー…
初見は78年7月16日。今は無き日劇文化(なんと併映は「戦艦ポチョムキン」!)。31年ぶりの再見です。 「惑星ソラリス」 (1972年/アンドレイ・タルコフスキー監督) 31年前ったら高校1年っすよ。ええ、寝ましたとも。爆睡。 ただ、不思議と「つまらない」…
“決してひとりでは見ないでください”は「サスペリア」の名コピーですが、この警告はこの映画にこそ相応しいです。「ロボット・モンスター」(1953年/フィル・タッカー監督)ある日、宇宙人が地球に来襲。ジョニー君一家を残して人類は死滅(え?)。人類殲…
これくらい脚本がいい加減だとかえって清清しいですね。 「宇宙戦争」(2005年/スティーブン・スピルバーグ監督) いやもう笑っちゃうくらいザル。辻褄って何?な展開。ラストのご都合主義に至っては念仏の鉄の背骨外しにあったかのような腰砕け(宇宙人が○…
『私は2437年前に生まれ、3度妻を持った。最後は日本人のサキコだった。その父はマサムネでこの刀を作った。紀元前593年の事だ』おーい、ショーン・コネリー、いくらなんでも最後の嘘は酷すぎるだろ。「ハイランダー/悪魔の戦士」(1986年/ラッセル・マル…
「復讐」が「帰還」になったのも大概(英題の公開直前変更に国内対応が間に合わなかった、という事情はまだ百歩譲る余地がなくはない)ですが、役者と音楽のすげ替えは全く以て得心いきません。 「スターウォーズ/ジェダイの帰還」 (1983年/リチャード・…
何を作っても非難確約なのに、よく引き受けたなあ。それだけでもこの監督の仕事は賞賛に値します。 「2010年」(1984年/ピーター・ハイアムズ監督) 前半、つまり宇宙に行くまでの描写は殺人的に退屈。 世界平和というテーマの伏線と言えば伏線ですが、テン…
本来「マトリックス(レボリューション)」は、こういう終わり方をすべきだったんでしょうねえ。 「リベリオン~反逆者」(2002年/カート・ウィマー監督) お話は「華氏451」+「THX1138」+「マトリックス」。 ベタベタな設定と展開ですが、「ガン=カタ」…
乳出し惜しみ無し! 「未来惑星ザルドス」 (1974年/ジョン・ブアマン監督) この寓意と風刺に満ちた哲学的SFを前にして乳しか浮かばない自分が誇らしい。難解と言われてますが、お話は簡単。不老不死の理想郷が「死」によって解放される。ザルドスとは理…
フランスでも田舎に行けばテキサスがあるんですねえ。にしても無茶な邦題付けたものです。「エイリアンVSヴァネッサ・パラディ」(2004年/ディディエ&ティエリー・ポワロー監督)ヴァネッサ・パラディはフレンチポップス界の歌姫にしてジョニー・デップ…
“Wow! This Is Intense!” “The Life Of Repo Man Is Always Intense.” 「レポマン」(1984年/アレックス・コックス監督) 若い身空でどん詰まりの負け組人生驀進中のオットー(エミリオ・エステベス)がひょんな事からローン未払い車を強制回収する「レポマ…
ヘンリー・マンシーニの景気がいいにも程がある豪快なテーマに乗ってハレー彗星飛来。 英米共同探査船チャーチルが彗星近くに漂う巨大な宇宙船を発見。 中を調べたらカプセルに入ったごっつゴージャスな裸男裸女が! 喜んで回収したものの何故か船は音信途絶…