1976年スペイン産カルト・ホラー「ザ・チャイルド」をリメイク…と言うか「完コピ」。
ゴア描写に無駄な力が入っていますが、オリジナルの見所のひとつであった「人間ピニャータ」のようなユニークなアイデアは無し。
う~む。何がしたかったんだ、謎の覆面監督マキノフ?
あ、ども、はじめまして。監督のマキノフです。
「ザ・チャイルド」(2012年/マキノフ監督)
お話は簡単。とある夫婦(妻妊娠7ヶ月)が風光明媚な孤島にバカンスに行ったら、子供が大人を嬲り殺してお祭り騒ぎ。
詳細はオリジナル版のレビュー記事でご確認ください。
にしてもあまりに“そのまんま”。ガス・ヴァン・サントの「サイコ」観た時も思いましたが、完コピしてまで作る意義ってどこにあるんだろ。
左:完コピ版 右:オリジナル版
違いは舞台がスペインからメキシコに移っただけ。ビデオの解説には「スペインの孤島」とか書いてありますが、いつからスペインの通貨はペソになったんだい?
当然、子供たちもメキシカンになるわけですが、やっぱスペイン人の方が可愛いなぁ(完全に趣味の問題ですが)。
左:完コピ版 右:オリジナル版
今、観返すと、オリジナルの方が年齢高そうですね(右がオリジナル)。
大人と子供の分水嶺ってどこにあるんでしょ?(そこいらへんの言及は新旧どちらにもありません)。
例えば初潮とか性体験とかをトリガーにするのであれば、「大人殺している最中に初潮を迎えた少女が大人認定されて殺される」なんてショック・シーンも撮れたのに。
あと、新作の子供は不気味さばかりが強調されて無邪気さが足りません。「光る眼」のインテリ・チルドレンじゃないんだから。お姉ちゃんの死体からブラジャー抜き取るくらいの好奇心は示してくれないと。
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其の壱:13:00~BSプレミアム/プレミアムシネマ