安すぎるタイトルに期待値レベルがググっと下がりましたが、いやいやいや、青春ファンタジーの佳作でございました。
「ゴースト・スクール」
(2012年/ハビエル・ルイス・カルデラ監督)
モデストは死者の姿が見える特殊技能教師。おかげで赴任する学校を次々クビ。
メゲずに次の学校・モンフォルテ校の面接に行ったら、そこは24年前(1986年)に校内出火の犠牲となった生徒5名の魂が地縛霊となって校内をうろつき、悪さをしている問題校。
教師は逃げるわ辞めるわ怪我するわで教育委員長もおカンムリ。
『今学期中に修道院並みに秩序ある学校に変えなさい!』
さもなくば廃校閉校取潰し。父から受け継いだ学校を潰すわけにはいかない女校長ティナにとって幽霊が見える(あろう事か会話もできる)モデストは救世主。
ただ、幽霊はモデストにしか見えないので、集団で弄ばれていても傍からは何かいかがわしい事をしているようにしか見えません(二重の受難)。
何かこの世に未練があるから成仏(って言うのかスペインでも)できないと感じたモデストは彼らを卒業させるべく特別授業を開始するのですが…。
事故現場兼教室となる図書室
IMDbには「"The Sixth Sense" meets "The Breakfast Club"」なんて解説がついておりましたが、わたし的にはやはり「Angel Beats」ですね。
面白いのは幽霊が24年前の事情を引きづっている事。死んだ時に妊娠していたマルビィは未だに臨月のまま。
マルビィ演ってるアンドレア・ドゥーロって「ゾンビ革命-フアン・オブ・ザ・デッド-」でフアンの娘のカミーラ演ってた人か。
死んだ時にベロベロに酔っぱらっていたピンフロイ(何故か字幕はピンクフロイド。マイケル・ジャクソン好きなディスコ野郎で特にプログレ好きという設定ではないのですが)は今も酔っぱらっていてすぐゲロっちゃいます。
各人の抱える事情、願い、想いなどうまく散らした上で綺麗に伏線回収しており、構成のしっかりしたライト・コメディになっています(ホラーではありません)。
ウィル・スミス製作でハリウッドリメイクなんて話がありましたが、進展しているのでしょうか(本作の「不思議な味わい」はスペイン語の語感とリズムに由る所が大きいと思うのですが…)。
←ランキング投票です。よろしければワンポチを。
★こちらもどうぞ。
---------------------------------------------------------------
★本日深夜のテレビ放送【26:00~BSフジ】