もはやどれとどれが繋がっているのか、いっそ全てがパラレル・ワールドだと割り切った方がすっきりするのではないかとすら思える「悪魔のいけにえ」ワールド。
今回は「テキサスチェンソー ビギニング」の向こうを張ったレザーフェイス誕生秘話。
それなりに見どころはあるのですが、やはり「チガウ、コレジャナイ」感が半端なく…。
製作総指揮にトビー・フーパーが名を連ね、一家がソーヤーを名乗っている事から、オリジナル「悪魔のいけにえ」の前日譚という位置づけのようですが…。
「レザーフェイス‐悪魔のいけにえ」(2017年/ジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ監督)
テキサスの田舎町に農場を構えるソーヤー家。今日は末息子ジェドの5歳の誕生日。用意されたプレゼントはチェンソー。そして試し斬り用の人間。
仕切っているのはママ、ヴァーナ・ソーヤー(「ホーンティング」「死霊館」のリリ・テイラー)。
家族から「殺っちまえ!」の声援を浴びる中、チェンソーを手に取るジェドですが、殺しはできず。
あれ、元は心優しい真っ当な子供だったのかい、レザーくん。
その後は家族の一員として嫌々ながら殺しに加担。証拠がないだけで地元警察から目をつけまくられているソーヤー一家ですが、保安官ハートマンの娘を殺ってしまったのがマズかった。
『お前は俺のものをひとつ奪った。俺は全部奪ってやる。全部だ』
(You take one of mine, and I'll take all yours, Verna. All of 'em.)
保護監察名目でジェドは特別施設へ。そして10年。
施設ってのは院長が権力笠に着て好き勝手やっているお約束の精神病院。
いろいろ溜まっていた患者が暴動起こして大脱走。人質として巻き込まれた新任看護師と逃亡者4名。リーダーはイカレサイコな殺人アベック。
この中にジェドが混じっているのですが、10年経って役者が変わり、保護プログラムで名前も変わっているので誰がレザーフェイスになるのか分からない、というのが建て付け上の工夫(成功しているとは言い難い)。
殺人アベックの暴動・脱走・逃避行はまんま「ナチュラル・ボーン・キラーズ」。
殺人一家に身内を殺された保安官が追跡・殺人・大暴走ってのは「デビルズ・リジェクト」だよなあ。
いけにえ要素はどこにある…。
まあ、一応、こんな↓アングルとかはあってそれなりに気を使ってはいるようですが…。
これならまだビギニングの方がそれっぽかったかなあ。
「2」以外の続編で強いて推しを1本挙げるなら…。
この中にソーヤー一家殲滅を画策するバート・ハートマンなる人物が出てくるのですが、本作の保安官ハル・ハートマンと繋がりはあるのでしょうか。
あと「一家の逆襲」のレビュー読み返してみたら、私、出演者にリリ・テイラーを推していました。今回リクエストが通ったって事か…。
そして驚いたことに
★本日11月22日は「マシュー・マコノ日」(あーはっはっはっ)
マシュー・マコノヒーの主演作である『インターステラー』の日本公開(2014年11月22日)を記念して、配給元のワーナーエンターテイメントジャパン株式会社が制定したそうですが、なぁにを仰いますお武家様。マシューと言えばこれしかないでしょう。
※「これしかない」と言いながら、タイトルが「不合格!」(笑)