『それじゃあさ…お母さんに聞いてみようか』
亡き母の遺したノートPC。数学界の歴史を変える論文が入っているはずのPCの起動画面に浮かび上がったのは『☆』と題されたファイルただひとつ。
あと1回のエラーでファイルごと消去される鬼パスワードロック付き。その中身は…。
「ぼくたちは勉強ができない!/2期10話・最愛の星に[X]の名を(後編)」(2019年12月7日深夜BS11放送/北川正人演出)
進路を巡る父・零侍(レイジ)との衝突から唯我家に居候することになった文乃。気を張りすぎて消耗する文乃に成幸が深夜デートの申し入れ。
炊事も掃除も赤点の文乃は三助サービスまで。
どう考えても偶然見つけたとは思えない小山の頂は満天の星を仰ぐ街で一番宇宙に近い場所。
『(親父さんとの事)ちょっとだけ頑張ってみないか』
成幸に後押しされた文乃は父と対峙、改めて天文学部受験を直訴。
“戯言”と一蹴する零侍に初めてぶつける思いのたけ…。
『戯言じゃない!お母さんが元気だった頃にね…よく二人で星を見たの。それがわたしの原点なの!星が好きなの!!』
その言葉に妻・静流の面影を重ねる零侍。それでも才能と異なる方向に進むことを良しとしない零侍に文乃が見せたのは母・静流のPC。
『そのPCには触るなと言っただろう。それにはあいつの論文が』
『なかった』
『何…?』
『論文なんて入ってなかったよ』
入っていたのは動画ファイル。静流から夫に、娘に宛てたビデオレター。それは驚愕の告白。
『このPCにミレニアム懸賞問題の論文入れといたって話、あれウッソー!!』
軽いなー(笑)。更に続けて、
『わたし「天才」とか言われてちょっと調子こいてたけど…ぶっちゃけ高校まで数学の才能ゼロでした~~っ!!』
夭折しているせいもありますが、静流さん滅茶キュート。そして文乃にエール。
『できない子代表のお母さんが許す!好きな事を全力で好きにやりなさい』
零侍仰天。静流赤面。子供文乃がフレームイン。
『お母さーん!今日一緒に星見る約束!』
『もしも新しい星を見つけたら…文乃ならどんな名前をつけたい?』
『んーとね、んーとね……レイジ!!』
ファイル『☆』の名前(パスワード)は「レイジ(reiji)」でした。
お母さんと2人で見つけるんだから、2人の一番大好きな人の名前を。
夫と妻、母と娘、父と娘。すべての関係を修復するとある季節の大三角形。いや、支え励まし後押ししてくれた成幸を入れて大四辺形か。
これで惚れなきゃどうかしてます。
次回、大きくシャッフルして順番入れ替えた文化祭がいよいよ。
って事は文乃のターン維持したままクライマックス突入って事なのか?