上野さんは中学3年。科学部部長。ダークマターすら操る宇宙の理を覆すレベルの天才発明家。
その発明の数々の使用目的は…恋する後輩・田中のリビドーを触発して自分を意識するように仕向ける事。
何と不器用な、何と壮大な回り道。
「上野さんは不器用」
(2019年1月-3月放送/月見里智弘監督)
上野さんのアプローチは基本、高飛車で下品で変態。
『どんな液体も浄化する携帯濾過装置“ロッカくん”を作ったから、効果確認のためにロッカくんで濾過した私のおしっこを飲め』
当然拒否する田中君。
『田中が飲まないと意味ないんだよー!』
『なんでそんな僕にこだわるんですか?』
『お前ぇぇぇ…お前に飲んで欲しいからに決まってんだろぉぉぉぉ!!』
かつてここまで屈折した愛の告白があったでしょうか。
『宇宙に存在する謎の暗黒物質を操作して、局所的な範囲を不可視空間にする装置“クマタンダー2号”でスカートの中を不可視領域にしたから、効果確認のため私のスカートの中を覗け』
因みに上野さん、“自らへの枷として”ノーパンです。
『(冷静に)はい、見えてません』
『照れろやぁぁぁ!女子が今目の前で下半身すっぽんぽんになりながらスカートたくし上げてんだろ!相応の反応を見せろクソボケぇぇぇ!』
かつてここまで回りくどい愛情表現があったでしょうか。
過剰過ぎる猛攻を照れる事無くナチュラルにかわす田中君。
あまりの朴念仁ぶりに田中君の思春期を疑ってしまいますが、ちょっと見方を変えて、“全て分かった上での塩対応”だと思うと「ドMとドSのきゃっきゃうふふ」という新しい風景が…。
強気に押してくるくせに、いざ田中君が素直に言う事きいたりすると赤面&しどろもどろになった挙句、逃走してしまう上野さん可愛すぎ。
擦ることで発電し、携帯の充電も可能な“ジゴスパッツ”。
お前が擦れと命令するもいざ(躊躇なく)擦られると…。
下品すぎるギャグの絨毯爆撃ですが、マンガチックなキャラとのギャップと1話10分というやり逃げタイム(深く考えるヒマを与えないマシンガントーク)に救われています。
ふたりを取り巻く面々も個性派揃い。失禁と見紛うほどの汗をかく陸上部部長・西原もなかなかですが、田中の前で平気で裸になるも胸に触れられた瞬間激しく狼狽しまくる水泳部部長・北永がいい感じでした。
田中の行動は全く下心無し(リビドー無縁)。
この科学部には問題がある…。