広がりたいだけ広がる荒野。無造作に引かれた一本道。
逃げる小型車。追い立てる大型トレーラー。
交錯するカンガルーの群れ。
激突し轢殺されミンチと化すカンガルー。
Welcome to Australia, cocksucker!
ようこそ、オーストラリアへ。
「ミック・テイラー 史上最強の追跡者」
(2013年/グレッグ・マクリーン監督)
いやあ、この邦題だと賞金稼ぎかモンスターハンターの話みたいに聞こえちゃいますが全然違います。
原題は「WOLF CREEK 2」。「ウルフクリーク 猟奇殺人谷」(2005年)の続編です。
広大な国立公園ウルフクリーク。多くの観光客(主として外国人バックパッカー)が訪れますが、ここは外国人狩りを生きがいにしている猟奇変態サイコ殺人鬼ミック・テイラーの縄張りでもありました。
点数稼ぎのためにミックにスピード違反の濡れ衣を着せて切符を切った警官二人を景気よく料理する冒頭で掴みはOK。
行為と罰のバランスがまるでとれていませんが、相手が腐れ(&生意気)警察官というだけで全く同情する気になりません(むしろ爽快)。
お話はドイツ人アベックバックパッカーとイギリス人観光客がエライ目に遭う…それだけと言えばそれだけ。
「悪魔のいけにえ」が引き合いに出されることが多いですが、イメージとしては前半「激突」、後半「マーダー・ライド・ショー」。
ちょっと「ホステル」な感じも入ってます。
実話ベースって事になっていますが、果たしてどこまで事実なのか。シチュエーションがぱんぱか変わってテンポ良く進むのでストレスフリー。
のんびり牧歌的な音楽に乗ってカンガルーを轢き転がすシーンだけでも元はとれます。
★ご参考