『環水平アーク!虹ではなくて、環水平アークって言う大気光学現象です。六角形の氷の粒に光が屈折して虹色に見えるんです。割と珍しい現象で、実は私、実物を見るのは初めてで…』
石を語る桜先輩、お菓子を語るすず。好きなものを語る時、人は必ず饒舌になります。
新入部員もまた。新しいメンバーに空の祝砲。
「恋する小惑星(アステロイド)/第10話・雨ときどき占い」(2020年3月13日BS11放送/直谷たかし演出)
春。モンロー先輩、桜先輩が卒業して、みらとあおは2年に。
新入部員獲得(あわよくば部予算増額で赤道儀購入)に情熱を燃やすみら。
しかし、本格的に部員募集をかける前に入部希望者が二人も。
ひとりは桜先輩の妹・桜井千景(地質班希望)。
もうひとりは天文でも地質でもなく「気象」を極めんとする七海悠。
千景は鋭角的な姉・美景と違ってふんわり系(でも姉同様しっかり者)。
七海は親戚が水害で被災したため、気象学で人の役に立ちたいと願い、今の地学部には問題意識が足りないと憂う“ちょっと意識高い系”。
『七海さん、これ、差し上げます。ブルーレースアゲート、和名は空色縞瑪瑙(そらいろしまめのう)です。気持ちを落ち着かせ、心身を穏やかにしてくれます。あまり無理しない方がいいですよ』
『別に無理なんてしてないし…』
『眉間に皺、寄ってます』
最初に七海の心を溶かしたのは千景。
いいコンビです、新1年生。
みらとそらの“小惑星見つけるぞ大作戦”の最初の試練「きら星チャレンジ」が募集スタート。
書類選考は小論文。通るのは全国で7名というウルトラ狭き門。
通ったのはみら。あおは惜しくも選考通過ならず。落ち込む二人を携帯で叱咤する桜先輩とモンロー先輩。
『やっぱり先輩がたがいると安心感が違いますぅ』
(激しく同意します、イノ先輩)
みらはあお達に見送られ、遠藤先生に引率されて会場である石垣島へ。
石垣島に降り立ったみらの前、いや後方に現れたのは…。
『あお…なんで…?』『…来ちゃった』
まさかの『来ちゃった』頂きました(ってどうすんだよおい)。