デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

魔法中年の代償は…。 命の相続人

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『希望と絶望のバランスは差し引きゼロだ。どっちかだけなんて都合が良すぎると思った』

佐倉杏子@マギアレコード)


魔法中年が他人の命を救う奇跡の代償は自分の命よりも遥かに重かった。

「命の相続人」

(2008年/オスカール・サントス監督)


三叉神経痛、多発性骨髄腫、閉塞性血栓症多発性硬化症HIV…。

『すべての物事が体の痛みに振り回されるの。映画が好きかどうかさえ決められない。痛み次第だから』

ここは疼痛科(ペインクリニックの事か?)。医師ディエゴは日々激痛に苛まれる患者に接するうち、患者の事情・感情に深入りせずに距離を置くように。

ある日、多発性硬化症の女性サラ(妊娠10週間)が鎮痛剤の過剰摂取で搬送。

もはや助かる見込みの無い状況。治療を断念して帰りかけたディエゴですが、駐車場で女性の恋人アルマンに銃を突きつけられ…。

駐車場に響いた銃声は2発。1発はディエゴへ。そしてもう1発は自らの口内へ。

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男は即死。ディエゴも被弾して大量出血…しているのに傷口がどこにも…。

現場復帰したディエゴには不思議な力が。

触っただけで瀕死の患者が生き返り、難病の患部が癒え…。

ゴッドハンドです。

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最初の銃撃シーンで、おっとこりゃ「シックスセンス」か「アザーズ」か、と思いましたが、流石にそんな安直な手は使いませんでした。

どちらかと言うと「デッドゾーン」の系譜ですね。

悪魔と契約したわけでもインキュベーターに願ったわけでもないのに、手に入れてしまった大きな力。

しかも、奇跡は単なる前借りで、いずれは不幸という利子をつけて返さねばならないとなると、こっちの方が割に合わないギフトです。

このギフト、誰から引き継いだのか、そして、誰に引き継げばいいのか。ディエゴの決断は…。

スペイン映画なので出演者の顔が無駄に濃く、どこかで見た顔もチラホラ。

ディエゴを撃ったアルマンの妻(サラは妻ではなかった!)イザベルを演じたベレン・ルエダは「永遠のこどもたち」に、ディエゴの娘役のクララ・ラゴは「ハーモニー・オブ・ザ・デッド」に出ておりました。 


★ご参考 

 

 

mandarabatake.hatenablog.com

 

 

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