ちょっと珍しいハンガリー産ポリス・サスペンス(ちょっとだけアクション)映画。
台詞は一部を除いて全編ハンガリー語。
除かれた一部に該当するのは、インターポール捜査官にブダペスト署(?)の署長が挨拶する時と、インターポール同士の連絡で交わされる英語と…
警察や市中の空手道場で炸裂する日本語です。
「コップ・ハンター」
(2016年/ヨージェフ・コヴァリック監督)
ハンガリーの古都ブダペストで、警官ばかりを狙って誘拐、儀式的な拷問を加えて殺害する連続殺人事件が発生。
ヨーロッパ全土への影響を憂慮したインターポールが早期解決のために捜査官1名を派遣。
あとはまぁお約束の展開です。
インターポールとブダペスト警察の刑事という呉越同舟チームがぶつかったりくっついたりしながら犯人を追い詰めて行きます。
徒手空拳な肉体アクションが見どころのひとつですが、格技のベースは空手。
警察官の格闘道場での組手シーン。開始の合図が「ジメ!」と聞こえるのですが、終了の合図が「ヤメ!」なので、「ジメ!」ってのは「ハジメ!」と言っているつもりなのでしよう。
良く見りゃ壁にはでっかく「Global Kyokushin」の横断幕が。
サンドバックには「空手」の縫い取り。「寝技」なんて張り紙も。
そして、ロンドンからやって来たインターポール捜査官ホールドン(イヴァン・カマラス)は幼年期を日本で過ごし、父親から空手の指南を受けている空手マイスター!
基本、真面目な作りのサスペンス・アクションなのですが、唯一爆笑のトンデモシーンがこれ☟(ホールドンの幼少期回想シーン)。
富士山バックにとってつけたような桜の樹と季節感無視の花々、画面の隅には五重塔と思しき建物が。どこだよ、ここ!?(笑)。
あ、あと市中の子供相手の空手道場では正拳突きの掛け声が「イチ!」「ニ!」「サン!」「シ!」になっていました。
日本とハンガリーの意外な接点ですね。
事件の方は、中世カルト集団の儀式の模倣、という色付けがされていますが、絵的な工夫が何もなくてちっと残念。
サスペンスだけだと寂しいと思ったのかクライマックスで唐突に銃撃戦、カーアクション、肉弾戦を挿入。
演出が西部警察レベルですが、音楽に助けられてそれなりに盛り上がりはします。
地味な刑事モノが好きな人はそこそこ楽しめると思います。
★地味ぃな刑事モノと言えば…
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★本日5月22日は「うなぎの未来を考える日」
2009年のこの日、マリアナ諸島付近にて、 世界で初めて天然ニホンウナギの卵を採取する事に成功し、うなぎの完全養殖化への道が開けた…んだそうです。
何のひねりもなくて恐縮ですが、うなぎと言えば…