本日6月27日は「演説の日」。
1874年(明治7年)のこの日、慶応義塾の三田演説館で日本初の演説会が行われたそうです。
三田演説館は「日本が欧米と対等の立場に立つ為には演説の力を付けることが必要」と説いた福澤諭吉が私財を投じて建てたもの。
演説は映画の花形アイテム。愛と平和を唱える演説も、差別を糾弾する演説も、無実を訴え正義を求める演説も勿論心を打つ…ことがありますが、やはり鼓舞して煽って扇動する演説こそ≪人を動かす言葉の力≫。
虚実含めた演説のあれこれをご紹介しましょう(どれも結構長いのでキモの部分だけ抜き出します)。
トップバッターはアメリカ代表ジョージ・パットン。
『アメリカ人は闘争を愛している。全ての真のアメリカ人は、戦いの痛みやぶつかり合いを愛している。アメリカ人は勝者を愛し、敗者を認めない。アメリカ人は、常に勝つためにプレイする。これこそ、アメリカがこれまでも、そしてこれからも負けを知らぬ理由だ。戦いは素晴らしいもの全てを発揮させ、それ以外の全てを消し去るのだ!』
ノルマンディ上陸作戦前に戦闘経験の少ない第3軍将兵の士気を高めるためにパットン将軍が放った歴史的演説の一部です。
パットンと言えばジョージ・C・スコットの「パットン大戦車軍団」ですね。
続いてイギリス代表ウィンストン・チャーチル。
『我々は最後まで進み続ける。この島を守るのだ。たとえどんな犠牲を払おうとも。我々は戦う。海岸で、上陸地で、平野で、市街で、丘陵で。断じて屈したりはしない(We shall never surrender.)』
1940年の首相就任演説からの抜粋です。この演説を効果的SEとして使用したのが、
ACES HIGH/IROM MAIDEN
第二次世界大戦時の英軍主力戦闘機、スピッドファイアとドイツ軍の主力戦闘機メッサーシュミットの空中戦を歌ったもの。ライブ盤限定ですが、チャーチルの「We shall never surrender」に導かれてイントロが始まります。
ここからは映画オリジナル。映画で演説と言えばこれでしょう。
「インデペンデンス・デイ」からアメリカ大統領(ビル・プルマン)の出撃前演説。
『我々は戦わずして滅びたりはしない。生き続け生き残るのだ。今日こそ祝おう、我々の独立記念日を!(Today we celebrate our Independence Day!)』
メキシコからも一発。「マチェーテ」からジェシカ・アルバのこのアジテーションを。
『このクソッタレな線を消し去る時が来た!憎悪を示せ!我々が国境を超えたんじゃない!国境が我々を超えたんだ!(We didn't cross the border; the border crossed us!)』
最後は日本から。「絞死刑」より日の丸背負った小松方正のファッショな演説。
『何故立ち止まる?君が出て行こうとした所、それが国家だ!君が今立っている所、それが国家だ!君は国家を知らないと言った。しかし、君は今国家を見ている。国家を知っている。君の心の中に国家がある。心に国家がある限り君はやましい。君は自分が死刑になるべきだと今思った』
三島由紀夫とどっちにするか迷いましたが、三島さんは扇動に失敗していますし、アメリカが星条旗背負うならこっちも日の丸背負わんといかんと思いまして小松の大親分に〆て頂きました(並べてみると全部“国家”繋がりですね)。
★ご参考
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