『愛してるぜ、川崎!』
1期でカットされた川崎フラグ立てシーンを3期1話の新規描き起こし回想で持ってくるとは…。
スタッフやる気まんまんマンじゃないですか。
原作11巻の最後の1ページまで使い切り、逆さに振っても劇場版はおろかOVAのネタも出ない状態で終わった2期最終話。
原作12巻が出るまで待つ事2年と3ヶ月。13巻が出るまで更に1年と1ヶ月。
そこから丸1年を費やしてようやく最終14巻。
万難排してアニメ化されたと思ったらコロナでまるまる1シーズン横滑り。
気がつけば2期最終話から数えて5年の歳月が…。
しかし、そんな時間的ブランクなんぞ時の瞬き、刹那の障害。
待った甲斐がありました。まるで最終回のような完成度。
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている-完-/第1話・やがて、季節は移ろい、雪は解けゆく。」(2020年7月11日深夜BS-TBS放送/及川啓演出)
2期最終話から日付も変わらぬ直球地続き。
原作12巻にはあった「これまでの振り返り的回想」はありません。
2期を観ていないor観たけど忘れたちゃったという方、まずは2期最終話のおさらいを。
雪ノ下雪乃の依頼は「自分の選択の行方を二人に見届けて欲しい」
選択とは「父親の仕事を継ぎたいという自分の意志を家族に示すこと。自身が独力で何事かを成し遂げられる人間である事を証明して見せること」。
「独力で」は「比企谷八幡に頼らずに」と同義。
この「頼らない」と「でも助ける。何故なら…」と「ひとりも失いたくない」という3者の綱引きと駆け引きが最終章のテーマです。重いですねえ。
立ち上がりから重くすると引いちゃう人もいるのでは、という配慮からか、雪乃の姉・陽乃に対する宣言と、陽乃の比企谷“待ち伏せ”作戦はカット(後日補完するのかな)。
代わりに初回を盛り上げたのは小町と川なんとかさん。
特に小町の滑舌の良さと八幡との乱取りにも似たやりとりは最早芸術の域。
古典芸能として三代目小町とか七代目八幡とかの形で継承できるレベルです。
小町の高校受験二日目(面接)。面接後に合流するために駅前に来た八幡の視界に入って来たのは、甲斐甲斐しく妹・京華の世話を焼いている川なんとかさん。
京華ちゃん、あと10年経ったら魔性の女になること請け合いですが、既に女子力テロリスト。
幼女の微笑み、強面のツンデレ。そこに妹の元気パワーが乱入し、ハイスパート兄妹漫才を展開するに至ってサンマルクは混沌の坩堝、癒しの満漢全席。
トドメは小町渾身の三つ指感謝。幼女小町の想い出駆け巡って八幡涙止まらず。
次回からはいろはすも登場。総武高校初の一大イベント「プロム」の幕が開きます。
おまけ①OPの謎ダンス
OP(やはり当然やなぎなぎ)に映った謎ダンス(画面の隅でテレてる川なんとかさんが滅茶キュート)。クセになる動きです(笑)。
男装雪乃と結衣のダンスはプロムの予行演習をイメージしてのものでしょう(実際に踊るのは男装雪乃と令嬢いろは)。
おまけ②稲毛海岸駅前風景
写真上部は稲毛海岸駅と「人」の像。写真下部は「あっちこっち」の舞台、猫毛海岸駅と「猫」の像。そうか、あれも千葉の話だったのか。
★いろはす不足をお嘆きの方はこちらを。
★ご参考
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