『雪乃ちゃんは独り立ちしてちょっと大人になるんだよ』
『あいつは何を諦めて大人になるんですかね』
『私と同じくらい沢山の何かだよ』
雪ノ下雪乃、由比ヶ浜結衣、そして比企谷八幡、3人の関係性を《共依存》と言い切った雪ノ下陽乃。
その陽乃がカプセル怪獣程度にしか見えない最強(恐)のラスボス、雪ノ下母(ははのん)登場。
ようやく主役が揃いました。
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。-完-/第4話・ふと、由比ヶ浜結衣は未来に思いを馳せる。」(2020年7月30日深夜TBS放送/今井翔太演出)
プロムのプロモーションも成功裏に幕を閉じ、開催に向けて弾みがつきました。ちょいとお手隙になった比企谷と由比ヶ浜は船橋デート。
さ、誘っているのか…!?
しかし、平和も束の間。学校に道場破りがこんにちは。
金と権力と美貌と知性を兼ね備えたインテリジェンス・モンスター、雪ノ下母。お供はひとり助さん格さんの長女・陽乃。
来校目的は「プロム・パーティの中止勧告」。
SNSにアップされたプロムのプロモーションビデオを見た一部の保護者が「高校生に似つかわしくない」として雪ノ下母に中止を陳情した、という事のようです。
ははのんちょっと可愛くなった?(左は「続」初登場時。右が今回)
雪乃、一色、平塚先生、そして比企谷&由比ヶ浜で迎え撃…あいやお出迎えしたものの全ての反論・提言を切り返されはぐらかされる「理詰めで戦ってはいけない相手」。
結論は出さず継続協議となりましたが、戦況はははのんの圧勝。
逆転の策を練ろうとする比企谷を雪ノ下はやんわりとしかし決意を込めて拒絶。
『私はちゃんと自分の力でできるって証明したいの。だから、比企谷君、あなたの力はもう借りない。じゃないと私、どんどん駄目になる』
しかし、協議は継続される事無く終了。一度はプロム開催にOKを出した学校側が手のひら返し。一気に中止の方向に。
状況が分からぬ比企谷は平塚先生に直接電話。
『君に言わないわけにはいかんか。中止の情報は雪ノ下の希望で君に伝えていない。これで察したまえ。そのうえで聞くが、それでもまだ君がプロムを手伝う理由があるか? ちゃんと言葉にしろ。待つから』
『言葉になんてなりようがない。大事なことだから言わないんだ。ちゃんと考えて、手順を踏んで、間違えないように、ちゃんと…先生だってそうでしょ』
(あんた、離任のこと言わなかったじゃねえか)
そう、平塚先生はこの春で離任。発覚したのはははのん襲来後。
『比企谷、ごめんね。それでも私はずっと待つよ。だから言葉にしてくれ』
『…いつか助けるって約束したから』
『それでいい。時間を作る。すぐ来たまえ』
雪ノ下のために奔走する決意をした比企谷を見た由比ヶ浜の目に涙が。
すぐに収めて見送って、隠れて再び泣き出して。
『涙が止まってくれて良かった。あたしが泣いてしまったら、彼はここから動けないから。だから涙が止まってくれてよかった。あたしは可哀そうな子になんかならないんだ。だって、そしたらまた彼は助けてくれちゃうから』
比企谷以外の人間のモノローグが入るのは多分初めて。
今シーズンは、これからも由比ヶ浜が、雪ノ下が心情を吐露しまくると思います。
4話で原作1冊消化。1話で1冊消化という加速装置演出をしていた「続」に比べると描写の丁寧さが段違い。
『涙が止まらなければ良かった…』
乙女の本音をストレートに吐き出して特殊エンディング。まるで映画。
たった一言で伝わる感情に辿り着くための大いなる遠回りが始まりました。
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★本日のTV放送①【14:00~BSテレ東/シネマスペシャル】
★本日のTV放送②【15:00~TOKYO MX/スクリーンMX2】
★本日のTV放送③【21:00~BSフジ/BSフジ4Kシアター】
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追悼:アラン・パーカー
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アラン・パーカー監督がお亡くなりになりました。
7月31日。ご家族曰く「長患いの末に」。76歳。
曼荼羅畑登場頻度は僅かですが、「ミッドナイト・エクスプレス」も「フェーム」も「ザ・コミットメンツ」も大好きでした。
ご冥福をお祈りいたします。