リューズ・シーマが墓所で見たリューズ・メイエルの記憶。
それは聖域誕生の物語。
生前のエキドナ、何代か前の(いや初代か?)ロズワール、年齢不詳の童女ベアトリスとリューズのオリジナル体、メイエル。
4人が織りなす穏やかで満ち足りた日々。そんな楽園に闖入してきたのは破壊者。憂鬱の魔人。名はヘクトール。
標的はエキドナ。防御策はただひとつ…結界の構築。
「Re:ゼロから始める異世界生活/第45話・聖域の始まりと、崩壊の始まり」(2021年2月17日深夜BS11放送/古賀一臣演出)
恐れていた存在、魔人ヘクトール襲来。しかしまだ(エキドナを守るための)聖域は未完成。
聖域の目算は立っている。理論の構築も済んでいる。足りないのは結界の発動に必要な「核」。
『その足りていない結界の核として私はお役に立てませんか?』
おずおずと立候補するリューズ。しかし、リューズをそのまま聖域の核にするには準備不足。ただ…、
リューズのオドを触媒に聖域の核を作り上げる事ができれば…。キーはなくとも配線を直結させれば車は動く…聖域を稼働させるためのショートカットの試み。
となれば、あと必要なのは術式構築のための時間だけ。
ロズワールの体を張った時間稼ぎ。戦闘で足止め…には程遠いひたすらサンドバッグ作戦。
さすが魔人、強すぎです。時にヘクトールの語尾を伸ばして上げる喋り方。のちのロズワールそっくりですがこれは…?
この間にリューズはベアトリスと共に結界の発動ポイントへ。
聖域の人柱になる。それがリューズの役割。
『お前…なんだか嫌な顔で笑っているのよ』
ベアトリスも聖域の強制発動条件にリューズを使う事は知らされていなかったんですね。
『ベアトリス様、大変長い間お世話になりました。
ここで…お別れです』
皆と共に過ごした幸福な日々。対価は既に貰っている。エキドナが作ってくれた半人半獣の楽園を守るためなら…。
『お前がここをどんな風に思っていたとしても、この場所は本当はお前たちのためなんかじゃなくて』
『はい。分かっています』
『本を…読み書きを教える約束が…』
『…ありがとう…さよなら、ベティ』
ベアトリス様から初めてベティに(泣)。
この聖域本来の目的を知った事がスバルの持ち札。預言書から逸脱した状況の変化を盾にロズワールに降伏を勧告しますが…。
『断るよ、スバルくん。この程度の変化に折れる程、私の400年は軽くはない。盤外から駒を持ち込み、ガーフィールを取り除いてそれで優位に立ったつもりでいるなら大間違いだよ』
外より来たりし者の軍門にくだったガーフィールをなじるロズワールですが、既に過去と対峙し乗り越えたガーフィールは動じません。
『1個だけ俺様がテメエじゃなく大将につくことにした決定的な理由を教えてやる。弱ぇ弱ぇそのまんまでいろって言われるより、お前は強いから必要だって言われる方につきたくなんのが当然だろうがよ』
人の上に立つ者は毎夜寝る前に3回欠かさず唱えるがいい。
想う事の弱さだけを信じるロズワールとその強さを信じて疑わないスバル。
エミリアはその弱さ故、結界を解放できない。利は依然自分にあるとうそぶくロズワール。
『エミリアを見くびるなよ。あの娘はもうお前の思惑通りにはならない。全部乗り越えていくよ』
『越えられるものか。傷つけて貶められる、それがハーフエルフの宿命だ』
嫉妬の魔女と同じ出自は魔女と蔑まれる必然というロズワールにぶち切れるスバル。
『誰かひとりでもあの娘に言ってやった事があるのかよ!苦しい時や悲しい時は泣いてもいいんだって!流した涙がぬぐえないなら、そばにいる誰かが拭いてくれる!そうしてくれる誰かがお前にもいるんだって、誰か言ってやった事があるのかよ!誰もしないなら俺がそれをする。想いが、呪いが、変わる余地がないものだって信じてるお前に、俺たちが叩きつけてやる!俺の名前はナツキ・スバル!銀色のハーフエルフ、エミリアの騎士!』
熱すぎる啖呵にダサすぎるポーズ。交渉は決裂。互いに宣戦、互いに布告。ロズワール邸へ向かった刺客は止められず。聖域の解放と屋敷の救援。多兎の殲滅と暗殺組織の掃討。無理ゲー上等ダブルクエスト。
一気にカタをつけてほしい所ですが、果たして…。
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★本日2月20日はアントニオ猪木(1943~)の誕生日(おめでとうございます!)
語るべき事は山ほどありますが、今日の所はこの1冊で。