訳アリ家族が訳アリ家屋に引っ越して来たら、スナッフフィルムがこんにちは。
「フッテージ デス・スパイラル」
(2015年/キアラン・フォイ監督)
てっきり「フッテージ」(2012)のネタをパクったバッタもんかと思いましたが、原題「SINISTER 2」。
前作(原題SINISTER)の正当な続編でした。
★まずはこちらで前作のおさらいを。
主役はオズワルト事件の生き証人の元副保安官…って覚えてねぇよ。
前作の主人公イーサン・ホークの役名がオズワルトで、彼に面倒な調べものを押し付けられていたのが副保安官(ジェームズ・ランソン)でした。
いたっけそんな奴…ああ、いましたね(左が本作、右が前作)。
副保安官はオズワルト事件の犯人として逮捕・起訴されましたが無罪。しかし復職叶わず、今はしがない探偵稼業。
口を糊する地味仕事をこなしながら、第二のオズワルト事件を阻止すべく飛び回っておりました。
要するにヤバそうな事件(一家惨殺&子供が行方不明)の起きた家を次の事件が起きる前に燃やして回るという見つかったらただの放火犯というリスキーワーク。
庭先に建てた教会で一家が殺された曰く付き家屋を見つけ出して、さぁて燃やすぞーとガソリン取り出したら「ちょっと待てやコラ!」
空き家のはずが、DV夫から逃げて来た人妻コートニーと双子の息子(ディラン&ザック。9歳)が逼塞中でした(←所有者の許可は取っている)。
子供取り戻すためにあちこち手を回している権力者の夫との攻防という割りとどうでもいい背景と、母似で聡明なディランのマウントを取りたがる父似で粗暴なザックという更にどうでもいい人間関係を軸に、怪異がディランを取り込んでいく様が描かれます。
スナッフフィルムというのは、偶然見つけて、何の気なしに映写して「なんじゃこりゃあぁ!」となるのが衝撃的で面白いのですが、今回、そのくだりは無し。
過去の惨劇で必ずひとり行方不明になっている子供が、自分の家族の断末魔を記録したフィルムをディランに強制的に見せるという「時計じかけのオレンジ」方式。
ホラーとしての面白みは全くと言っていいほどありませんが、スナッフフィルム自体の出来はなかなか。実にバラエティに富んでいます。
よくこんな事思いついたな、のオンパレード。
アリゲーターざっぷんばっくんな「アニマルプラネット」とか…
水と電気は仲良しこよしな「科学と学習」などなど。
映ったの一瞬なので、この後何をされたのかは分かりませんが、嫌々な雰囲気だけは良く出ていた「プラークコントロールしましょう」な治療椅子なんてのも。
コートニー役は「ワン・ミス・コール」にも出ていたシャニン・ソサモン。
続けようと思えばいくらでも続けられるネタではありますが、無駄に風呂敷を広げない方が良いのではないかと思います。
★シャニン・ソサモンの若い時はこちらで。
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★本日5月13日はハーヴェイ・カイテル(1939~)の誕生日(おめでとうございます!)
この人、何故かやたらと神様に縁があるようで。神と向き合う3連戦。
あーあとこれもクリスマスの話と思えば神様絡みか…。
★もうひとつ、1970年のこの日、前日に発生した瀬戸内シージャック事件を警察が旅客船乗っ取り犯を射殺して解決しました。この事件を過剰なセンチメンタリズムで映像化したのが、
★本日のTV放送【18:30~BS日テレ/木曜は!特選時代劇】