『私、これからも作り続けます。朝食も、お昼も、夕食も。坊ちゃんのためだけに、ずっと…』
恒例「第1話くらい観てみよう」夏の陣、1本目は、切なく可笑しくうらやましい純愛賛歌。
「死神坊ちゃんと黒メイド/第1話・坊ちゃんとアリス」(2021年7月4日BS11放送/山川吉樹演出)
5歳の時に魔女から「触れるもの全ての命を奪ってしまう」呪いをかけられた貴族の少年、坊ちゃん。
その手が触れれば、動物は死に、花は枯れ、巨木ですら朽ち果てる。
家族からは疎まれ、本邸から離れた別邸に隔離され、訪れる者もいない。
唯一、死を恐れず坊ちゃんの身の回りの世話をしてくれるのが、メイドのアリス。
アリスの趣味は触れそで触れないギリギリの距離を保ちつつ、坊ちゃんのリビドーを刺激して反応を楽しむ事。
この「あ~ん」は危険すぎる!
『坊ちゃんの反応、いつも初心でからかいたくなってしまうんですもの』
『触ってみたいですか?』
人間関係だけなら普通にオネショタで、すのはら荘が大邸宅になっただけなのですが、ここに≪接触=即死≫という鬼ルールが加わった事で、キャッキャウフフとハラハラドキドキが混然一体となりました。
1話にして相思相愛というスタートラインも好感触。
手にした途端、枯れてしまうから花一輪プレゼントする事もできない、と嘆く坊ちゃん。
その枯れた白薔薇を受け取ったアリスが、
『坊ちゃん、知らないんですか?
枯れた白い薔薇の花言葉は、≪生涯を誓う≫ですよ』
やられました。継続視聴決定です。
とまあ、純愛賛歌に心洗われた後になんですが、ふと大昔の若手(つまり今はベテラン)芸人のコント≪道の真ん中にウ●コを見つけたグループが、その💩の上で腕立て伏せをしたり、ギリギリの距離で受け身を取ったりして、誰が一番根性があるか競う≫を思い出してしまいました。この病んだ心が本作で浄化される事を祈っております。
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★本日7月6日はシルヴェスター・スタローン(1946~)の誕生日(おめでとうございます!)
本日はちょっと黒歴史(?)かもしれないこの2本立てで。