ANIMEGAMIスタジオという所が、「伊藤潤二コレクション」1/6レジン・スタチューシリーズという恐ろしい企画を立ち上げました。
記念すべき第1弾は「川上富江」。
頭部は2種類。ロングヘアが美しい「魔性」の富江と、左側頭部からもうひとつの顔が浮き出た妖(あやかし)の富江。
足元にはバラバラに刻まれた「かつて富江だったもの」が散乱して食欲増進。
全高34cm、税込74,800円で2022年2月発売予定。
今回は永遠を生きる女、富江の立体化を記念して、「伊藤潤二コレクション」TV放送終了後にDVD特典としてOVA化された富江クロニクルを。
「伊藤潤二コレクションNo001/富江」「同No002/富江PART2」(田頭しのぶ演出)
課外授業の最中に、担任教師とつきあっている事が彼氏にバレ、揉みあっている内に崖から転落してしまった富江。
富江から妊娠を告げられていた担任にとってはもっけの幸い。警察に出頭しようとする彼氏を押しとどめ、周りの生徒にも後押しされて事件を闇から闇に葬る事に。
担任教師を含むクラスメイト全員にバラバラに切り刻まれ、42個の包みとなった富江は生徒ひとりひとりのお土産に(見つからない所に捨てるのが宿題)。
和気あいあいな感じで切り刻み、いい汗かいた体で課外授業終了、解散。
とは言え、生徒一人が行方不明になった事は隠しようもなく、恐らく廃棄した死体の一部が見つかるか何かして猟奇殺人事件に。
クラス中がざわめく中、教室に入って来たのは…富江。
『すみません…遅れて』
殺しただけじゃない。丁寧に解体し、腑分けし、42のホルモンとなって街中に散っていったはずなのに。
担任教師は富江を見て発狂。
その後引っ越しをした女生徒は転居先の海岸であの日、自身が川に捨てた富江の包みを発見。
近くの岩場で1/42富江は再生を開始。1/1富江になろうとしておりました。
最大あと40体の富江がどこかで再生しているって事になりますが…。
で、無事、1/1に再生した富江は、新天地でも(偽名を使って)男を虜にし、挙句その男に殺されて。
富江の臓器(腎臓)は病院でドナー待ちをしていた少女(富江を殺した男の元カノ)の元へ(提供を許諾したのは精神病院から脱走して、富江の親と偽って遺体確認をした元担任教師)。
少女の腹の中ですくすくと育った富江は…。
『私は…本当は富江って言うの』
こんなに魅力的なキャラなのに、何故か実写映画はことごとく消化不良(地味で暗くて垢抜けない)。
8本も映画化されたにも関わらず、知名度は貞子や伽椰子に比べるとマイナーの佃煮。
監督だって清水崇(3作目「re-birth」)やら中原俊(4作目「最終章」)やら井口昇(8作目「アンリミテッド」)やらそこそこな顔ぶれが揃っているのに…。
※井口さんの「アンリミテッド」は未見。今度観てみよう。
折角の題材なので、何とか(漫画だけでなく映画でも)後世に残るホラーヒロインになってもらいたいものです。
★細胞のひとつひとつが個別に再生、で思い出すのがこちら。
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★本日7月19日は黒沢清監督(1955~)の誕生日(おめでとうございます!)
マイ・フェイバリットな監督のひとりとして折に触れリスペクトしておりますが、必ずしも相性バッチリな作品ばかりではなく…。
本日は、「うん…えっと…どうなの?」なすれ違いになってしまった作品を幾つか。
★本日のTV放送【18:54~BSテレ東/シネマクラッシュ】