デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【文字通り】ザ・クロコダイル ~人喰いワニ襲来~【喰うか喰われるか】

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中国で人喰いワニとか言われると「命って何?」な人でなし映画を想像してしまいます(しますよね!?)。

★中国じゃない上にワニでもないですが、イメージはこんな👇感じ。

 

しかし、本作は思いの外、地味。しかも味付けが中途半端なコメディ。

ちょっと喰い足りない。

「ザ・クロコダイル ~人喰いワニ襲来~」
(2012年/リン・リーシェン監督)

 

タイでワニ密漁→中国に密輸→ブラックマーケットで販売という滑り出しは凄く良い感じ。この流れで「条約って何?」「法律って何?」「面倒くさくなったら食べるか埋めるかしちゃえ」な事が次々起きれば、おお、流石中国(←隣国の文化に激しい偏見があります)と感服しきりになったと思うのですが、残念ながらそこまでは…。

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ただ、要所要所にそれっぽさを感じるシーンはありました。

密漁・密輸されたワニの中でも特に巨大なコロコダイルはワニ園が買い取り。しかし、経営破綻で全頭売却。まとめ買いをしたのはワニ料理レストラン(ワニを求める客で大盛況)。

ニワトリ同様、まずは絞める所からですが、ワニの首は捻れないので、ハンマーで脳天粉砕。

次々とぶち転がされていくワニたち。いよいよ巨大ワニ(名前はマオくん)の番になった所で、喰われてたまるかと大反撃・大脱走

悪鬼の形相でワニをぶち転がしていくのはアクション監督も兼任しているション・シンシン。関係ないですが本作の音楽を担当しているのはトン・トントン。馬鹿にしてんのか!? ってくらいリズミカルですね。

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最後、料理人はワニたちに美味しく頂かれました。


で、ここから脱走ワニ捕獲大作戦となるのですが、街中で大暴れとか、軍が出てきてちゅどんちゅどんとかにはならず、マオくんは茶畑を泳ぐように逃げて実に牧歌的。

居合わせた一般人が目を白黒(させるだけで喰われたりはしない)…なのですが、このモブの人たちの顔が…。

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何でこんな顔の人ばかり揃えた?


一応それらしいキャラ(イタリアで8年かけて溜めたユーロ紙幣をマオに喰われた女とか、女房に逃げられて一人息子と二人暮らしで射撃ド下手糞な巡査とか、ワニ好きが高じてワニ園を作ったが家族とうまくいかなくなってしまった男とか)は出てきますが、脚本の書き込みが浅いのでお話の転がり具合は今ひとつふたつみっつ。

小悪党なワニ料理レストランのオーナー役でラム・シューが出ておりました。

最後にマオくんの雄姿の数々を(CGはこんなレベルでOKだと思います)。

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ついでなのでワニ(種類問わず)映画の喰えそうな(?)ところをみっつよっつ。

 

 

 

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