「白いドレスの女」のキャスリーン・ターナー、「氷の微笑」のシャロン・ストーン、「蜘蛛女」のレナ・オリン、そして「ファム・ファタール」のレベッカ・ローミン=ステイモス。
歴代悪女が霞んで見える魔性の小学生・沙都子。
目的のためには手段選ばず、利用できるものは何でも使い、嘘も演技も呼吸のうち。
人を捨てた北条沙都子に未来はあるのか?
「ひぐらしのなく頃に卒/第7-8話・祟明し編 其の壱|其の弐」(2021年8月5日・12日BS11放送/川口敬一郎監督)
前期「業」の終盤で≪全ての惨劇は沙都子の陰謀≫と判った時に、
「おいおい、じゃあれか。祟騙し編で沙都子を鉄平の虐待から救うために東奔西走した圭一の熱意も、村をあげて協力した村民の優しさも、政治力まで駆使して児童相談所の重い腰を上げさせた重鎮たちの善意も全部沙都子の計略のうちだったって事か?」
と暗澹たる気持ちになりましたが、事実は更に酷いものでした。
完全なる善人となった叔父・鉄平を言葉巧みに雛見沢に呼び戻し、ありもしない虐待と村をあげてのイジメを演出し、児童相談所を手玉に取り、衆目の中でPTSDまで演じてみせる…。
この答え合わせは辛い…と言うかくどい。
沙都子の立ち位置さえ判れば、祟騙し編を丁寧にトレスする必要はないのでは?
これこの調子で圭一らの尽力をリプレイされるのは苦痛だなあ。
適当に端折って一気に鉄平爆発・大石狂乱、境内血の海、圭一も梨花もズタ袋なクライマックスに突入して欲しいものです。
ただ最後のPTSD(特に「もう嫌!」のところ)に関してはもうひと捻りありそうな気も。
「業」では虐待に対する拒絶反応、今回は虐待の存在を周囲に確信させるための演技…に見えましたが実は魔女化した沙都子に本来の沙都子が抵抗している、という葛藤の場面だったのでは?(ネットでは「ミュンヒハウゼン症候群」との指摘も)
と言うかそういう設定にでもしておかないと、後々、沙都子が救われる芽がなくなってしまいそうで。
沙都子の「演技」に大爆笑のエウアさんですが…。
おまけ
エプロンまでつけて沙都子に尽くす鉄平。泣けます。
まあ今後は予想の斜め上行く展開を期待するとして、今回は悪女(悪役ではなく、自身の目的のために回りを翻弄する女)が登場する作品を幾つか挙げておきます。
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★本日8月14日は片桐竜次(1947~)の誕生日(おめでとうございます!)
つい最近も「CONFLICT ~最大の抗争~ 外伝 織田征仁」で元気に悪党を演じておられました。
本日は、バスジャックしたら客の中に悪魔がいた不幸なチンピラを演じたこちらと
最も似つかわしくない「刑事」を(しかもレギュラーで)演じたこちらを。