一昨年、惜しくも他界されてしまいましたが、舞台演出家・中村龍史(松任谷由実のステージやマッスルミュージカル等演出。東京パフォーマンスドールは立ち上げから解散まで全ステージを担当)が「一座」を構えていた時(1990年頃)の“振り付けネタ”を思い出してしまいました。
最初は無音でけったいな動きのダンスを黙々と披露。客が呆気に取られていると続けて曲に合わせて同じ動きを。
すると、歌詞と動きがピタっと嵌って「なるほどあの珍妙な動きにはこういう意味があったのか」と客に分かる仕掛けでした。
「阿波連さんははかれない/第三話・席替えじゃね?」(2022年4月15日深夜TBS放送/安藤健演出)
阿波連さんが全ての髪が天を衝くパンキッシュな髪型で登校。更に授業中は首ももげよとばかりの激しいヘドバン。
何か悩みがあるのか阿波連さん!?とライドウが聞けば髪は寝ぐせ、ヘドバンは前の席の人がデカくて黒板が見えなかったからと…。
寝ぐせ直しに挑戦したライドウですが、災い転じて大惨事(大抵、学園ラブコメ男子には料理や裁縫など高い女子力が付与されているものですがこいつは…)。
ならば最終兵器だ、と後ろのロッカーを開けるとそこには”阿波連さん見守り隊”の大城みつきが…ってライドウ一瞬の迷いもなくロッカー開けたな。そこに大城が潜んでいるのは先刻ご承知だったのか。
例によって脱兎の逃げ足で遁走しかけた大城でしたが、阿波連さんの普通の人間には聞き取れない犬笛のような説明を耳にしてリターン(何それテレパシー?)。
聞けば大城さん家は理髪店で以前は阿波連さんもお世話になっていた…ってこれも阿波連さんの背中越し犬笛会話。デバイスいらずのグループチャットです。
『他に何か悩みはない?』
ここで阿波連さんに頼まれたのが、謎ダンスの動画撮影。これを阿波連さんの「Youtuber転身計画」と理解したライドウは更なる協力として自らもカメラの前でダンスを。
時も場所も選ばない特訓の甲斐あってダンスは完成。
ライドウが動画をネットにアップしたら再生数2…って上げたんかい、この映像。前のめりに生きてるなぁライドウ。
ライドウの献身の理由は、翌週に控えた「席替え」。恐らく阿波連とは生き別れになってしまうだろうから、それまでに阿波連さんの夢を応援しよう、という気づかいでした。
蓋を開ければ、謎ダンスは体育の課題の「創作ダンス」で、席替えは場所も最後列窓側のまま隣同士という宇宙の法則。
実にチャンチャンなオチで幕を閉じたのですが、見どころはその後。
特殊ED「AHAREN HEART」をバックに創作ダンスフルセット披露。歌詞と動きがピタリと嵌って、目から鱗の謎ダンス。
これはやられた。侮れません、阿波連さん。
おまけ
阿波連さんは他人との距離だけでなく、物理的な距離もはかれないので、目薬がさせなかったり、リップクリームが塗れなかったり(写真左)するのですが…
この距離感をはかれるのはおかしいだろ。
★本日4月18日はMr.巨根ジェームズ・ウッズ(1947~)の誕生日(おめでとうございます!)
景気良くウッズ3連発と行きましょう。
★本日のTV放送【21:00~BSプレミアム/プレミアムシネマ】