余命が分かるスマホアプリ。パーティのネタには最適でしょう。
よ~し、一番早死にする奴が一気飲みな。
ただ出て来た数字が「あと3時間」となるとあまり笑ってもいられません。
せめて危険行為は回避しようと泥酔している彼氏の運転する車から降りたら突然スマホから警告。「利用規約違反」。
つまり運命には逆らうな、と。
逆らったらどうなるのかと言うと、予定とちっと違うけど余命は余命。ご破算だから、無理やりにでも死んでもらうよ、な理不尽祭り。
アプリの名前は、
「カウントダウン」(2019年/ジャスティン・デク監督)
残り時間が少なくなるに従って、幻覚が現れ…って、う~ん、何か最近似たような映画ばっかり観ているような気が(気のせい?)。
悪魔と運命から逃げ切るためのあれやこれやという展開に目新しさは皆無。「どこかで観たぞこれ」の佃煮。
死を回避しようとするといちいち「利用規約違反」とアラートしてくるのは律儀かつ斬新かもしれませんが。
本作をギリ凡庸から救っているのが、悪魔に魅せられて聖職の道に入った悪魔オタクの神父ジョン(P・J・バーン)。
余命3日の宣告を受けているクイン(エリザベス・レイル)とマット(ジョーダン・キャロウェイ)の相談を受けたジョンは悪魔が実在する事に歓びを隠せず。
『君たちの死は望まないが嬉しいな』
聖書はアメコミと一緒、このアプリに込められた物語はコードを見れば分かるという。つまりハッキング。
プロのハッカーにコードを調べてもらって、ラテン語で書かれたプログラム書き換え。一気に寿命が延びた2人でしたが…。
勿論、そんなうまい話があるはずもなく。
告知余命が絶対だと言うのなら、予定時刻より1秒でも長生きすれば債務不履行で契約解除だ!という「そ、そうなの?」な理屈で延命措置大作戦。
まずは結界作りだ。塩で魔法陣描くぞ!
『そんなに大量の塩がどこにあるんだ?』
『コストコで買った。急げ、時間が無いぞ』
ノリノリです神父さん。
マットにちっこい十字架渡して『サイズは関係ない』とか言っておきながら、自分がヤバそうになるとでっかい十字架出してくる辺り、実に“いい感じ”。
こういうキャラが1人いるだけで、ありきたりなドラマに勢いがつきます。もうちっと頑張れば「ブレインデッド」の“クンフー神父”みたいな存在になれたかもしれません。惜しい。
お話は「ファイナル・デスティネーション」と「リング」の縮小再生産(それもかなり小さい)。ただ、良く見ればそれなりに伏線も張ってしっかり回収しているので、あながち駄目駄目な脚本とも言えないような気がしないでもありません。
グロなし怖くない系エンタメ・ホラーがお好きな方はお楽しみ頂けるのではないかと。
「え~そのラテン語のプログラム、悪魔が書いたの?言語なに?サーバはどこ?ひとりで全員の利用規約違反チェックしてるとか凄くね?」とか考えちゃう人には不向きかも。
★ご参考【ダウンロードは慎重に】
★それでもカウントダウンアプリをダウンロードしたい人はこちら。
★本日7月4日は「アメリカ独立記念日」。
1776年のこの日、イギリス(グレートブリテン王国)からの自由と独立を宣言し、「アメリカ合衆国」(United States of America:USA)が誕生しました。
そう、Independence Dayです。
駄目駄目だけど勢いと熱い中坊魂はあった1作目と何もかもが駄目駄目な2作目を続けてどうぞ。