デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

やはり英国産は落ちつ…いや、やっぱり地味過ぎる! デーモンズ・ゲート/冥界への扉

死者と会うにはどうすればいい?

イタコか降霊か魔法陣か。

いちいち呼び出すとか面倒くさい。こっちから逢いに行こう。

幽体離脱で。

「デーモンズ・ゲート/冥界への扉」(2018年/クリス・マル監督)

幼少期に不審な死を遂げた母親に会うために幽体離脱の実験を繰り返す大学生アレックス(フランク・ディレイン)。

最初はただ爆睡しているだけでしたが、やがて精神は肉体を離れ…。

ただ、それ以来、自分の周りに妙な影が見えるようになり…。

良く言えばしっとりと落ち着いた雰囲気系英国産ホラー。

正直に言えば果てしなく地味。

タイトルだけ見ると、やってはいけない実験を重ねた結果、妙な能力が開花したり、魔界の扉が開いて死者やら魔導士やらがわらわらと湧き出て来そうですが、そんな事は全く起きず。

何と言っても致命傷は、本人が「成功した!」と言っているだけで幽体離脱を映像で表現していないこと。

画面的にはただ寝ているだけってのは痛い。


一応、成功の証として、外界への物理的干渉(ベッドサイドの振り子を揺らす)をしたりするのですが、いやあ、それが見せ場の特撮だと思うと何とも腰砕け。

モヤっとした影がやがて実態を伴い形となり、クライマックスはお約束の悪魔祓い(ものすげー唐突。母親の死の真相とか悲願の彼方。結局会ってないし)。

しかも、どんな霊能者が出てくるのかと思えばタロットにウィジャ盤の占いおばさん。


いやそんな古典的な。50年代ホラーでももうちっと派手な見せ場作りますぜ。

ただ、暗がりでは見えますが、電気を点けると消える影の存在はそれなりに怖くはありました。

幽体離脱と言えば…

★やってはいけない実験と言えば…

★電気消すと現れ近づいて来る影と言えば…

★死者を呼び出すと言えば…

 

 

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