デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【アクションなのに】リコリス・リコイル ♯1-6【癒し系】

『これが千束ですか…動きは初めて見ます。どういう魔術ですか?』

『卓越した洞察力で相手の射線と射撃タイミングを見抜く天才だ』

 

『この距離からでも千束を撃つのは難しい』

それってつまり、これ👇も避けてしまうって事ですか。


『しかし…それ以外は生意気なクソガキだ』


これは殺しの許可証を持つクソガキ少女たちの物語。

 

リコリス・リコイル/第1~6話」(2022年7月2日~8月6日いずれも深夜TOKYO MX放送/足立慎吾監督)

 

日常を脅かす不穏分子を事前に消去し、危険そのものを「なかった事」にする秘密組織DA(Direct Attack)。

その実行部隊は特殊訓練を受けた孤児。背景に溶け込むため、女子高生に擬態した彼女らエージェントは「リコリス」と呼ばれていました。

井ノ上 たきなはDAのエージェントでしたが、銃火器大量取引現場で命令違反(人質に取られた仲間を救うため待機指令を無視してマシンガン乱射。仲間は救ったが武器商人は機銃掃射で全員肉塊)したため左遷。


左遷場所は和カフェ喫茶リコリコ(一応、DAの支部)。まあ、警視庁特命課から下町の交番に飛ばされた感じです。

DAのミッションとは無縁の「区役所即やる課」みたいな仕事に不満を募らせるたきな。

ただ、リコリコには、歴代最強と謳われ、かつては電波塔テロ事件をたった独りで鎮圧した伝説のリコリス錦木千束(にしきぎちさと)がおりました。

何とか功績をあげてDA本部に復職したい、良く言えば真面目・実直、有り体に言えば全く融通の利かない四角四面なたきなと、天然・天才・楽天家の千束。

水と油のふたりが少しずつ心通わせていくのが前半の横軸。


実はたきなの左遷は、銃取引の日時についてガセネタを掴まされていた事と、取引中に一瞬とは言え、DAのメインAIがハッキングを受け通信障害を起こしていたという二重の失態を隠蔽するための目くらましでした。

この銃取引を成功させたテロリストが計画の邪魔になるリコリスを殲滅しようと暗躍するのがストーリーの縦軸となります。

複数の組織と人が絡み合っていく展開にも拘らず、混乱がなく、何より千束とたきなのキャラ立ちが素晴らしいため「アクションなのに癒し系」というニッチなポジションを確立しています。

特に能面のようだったたきなに少しずつ表情が加わり、「あのたきながこんな顔を!」になっていくのが実に微笑ましい。


リコリス連続暗殺の報を受け、急遽同棲することになった千束とたきな。家事分担をジャンケンで決めたらたきな全敗。「最初はグー」からの筋肉の動きを読んで「グーのまま」か「別の手に変えるか」を(銃弾予測の応用で)読む千束に死角無し。

すれ違いコンビがやがて背中預け合うバディに。

ここからハードな展開に移行しそう。後半も愉しみです。

 

 

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★本日8月13日は「怪談の日」。

「怪談」をエンターテインメントとして確立した稲川淳二が自身の「MYSTERY NIGHT TOUR 稲川淳二の怪談ナイト」20周年連続公演を記念して制定。

稲川淳二話で印象的だったのは、

怪談に材を採ったアニメと言えば…

怪談とはちょっと違いますがこんなのもありましたね。

 

★本日のTV放送❶【21:00~フジテレビ/土曜プレミアム

★本日のTV放送❷【27:15~テレビ東京/サタ☆シネ】