≪死後の世界の存在を証明した人に3万ドル差し上げます。幽霊でも天使でも前世でも構いません。これからも疑問の余地なく生きていくために死後の世界の証明を≫
新聞広告欄に踊った謎の告知。
出稿者はロサンゼルス在住のビデオ編集者、マイルズ・グリッソム(クラーク・フリーマン)。
目的は「死」に対する過度な恐怖を克服するため。資金は叔母の遺産。
応募総数1067人。内493人は信憑性が無い。241人は宗教的。97人は明らかな偽物、91人はイタズラ。65人は勧誘、26人はそもそもあり得ない。12人はドラッグの案内。
なんやかんや振るい落として残ったのが3人。学者と霊媒師と起業家。
ひとりずつ面接をしていくことにしたマイルズですが…。
「WE GO ON -死霊の証明-」(2016年/アンディ・ミットン監督)
アンディ監督は「事故物件 呪縛の連鎖」👇撮った人ですね。
いざ面接してはみたものの、学者と起業家は明らかにトリックを仕込んでいましたし、女霊媒師は何か一発キメているとしか思えない。
そこに現れた「四人目の適格者」ネルソン(ジェイ・ダン)。
飛行場の整備技師をしているネルソンはマイルズをLA空港ができるまでは金持ちの住宅地だったサーフリッジへ。
富裕層が去り、柵で囲われたサーフリッジは今やゴーストタウン。犯罪の巣窟となって見回りに来る者もない。
『俺が見せたら、あんたは核心に近づく。そこへの扉があんたに開かれるんだ。扉が開き、二度と閉じない。経験したいか?』
ネルソンが案内した建物の中は死臭と腐敗臭と排泄臭の地獄カクテル。
指定されたドアを開けると…。
死後の世界の存在証明もしくは臨死体験(三途の川を拝んで渡らずに引き返す)は、ホラーでは定番のテーマ。
意外性と言う意味では今一つでしたが、小綺麗にまとまっていたとは思います。
心配して付いて来るネルソンのお母ちゃんシャーロット(アネット・オトゥール)が「あなた若い頃、グロリアって呼ばれてなかった?」なハードボイルド系でいい感じでした。
折角なので、死後の世界を扱った作品をいくつか並べてみましょう。題して「霊界覗き見選手権」。
ただし、あれこれ心配した家族があの世から逢いに来たとか、主人公または登場人物の一部もしくは全部が死者だったという「オチ要員」になっているものは除きます。
「大霊界」と「ヒアアフター」あたりが東西の横綱(え、違う?)かと思いますが、私の好みは、
- トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン
- ヘルハウス
- フラットライナーズ(勿論1990年版)
の三本。
★作品紹介はこちらから。
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★本日9月5日は堀川弘通監督(1916~2012)の命日。
こちらの2本立てでお楽しみください。