ロシアンホラーと言うだけで勝手に一括りにしている「恐ろしやロシア」シリーズ。
今回の小道具は撮られたら死ぬポラロイドカメラ。
「シャッター 写ると最期」(2018年/アントン・ゼンコヴィッチ監督)
冒頭は謎のカメラを使った近未来即席予測実験。
立ち上がりで公開式の降霊会とか超能力実験をやって邪悪なものを感じたり惨劇が起きたりという掴みはホラーの常道。
左は「サスペリアPart2」、右は「スキャナーズ」
このカメラ、無機物を撮影するとちょいと未来の状態が映っている(撮影後に位置を動かすと、写真には移動後の状態が映っている)ようですが、生き物を移すと死に際の状態が映っているという不思議カメラ。
未来を予測しているのではありません。撮られたら死ぬんです。
一応、このカメラが時空連続体(3次元×時間)に干渉して死ぬという分かったような分からないような、いや全く分からない理由付けがされていますが、むしろ「シャッター押すと死神が強制召喚されて、写真には直後の死に顔が映っている」とか思った方が理解は早いと思います。
冒頭の実験(推定1974年)後、カメラは行方不明に。そして現在。
キャビンでひゃっは~な合コンをしようとした男女7人冬物語。
行きの道中でわき見運転したらよっく育った鹿と正面衝突。
助手席の女は足挟まれて動けず。男一人が救助を求めて元来た道を。車内に動けない女とその彼氏を残して他のメンバーは恐らくそう遠くはないであろうキャビンへ。
そのキャビンには「あの」ポラロイドカメラが鎮座していました。
まあ、ネタとしては面白いのですが、展開が不自然すぎ。
どうやらこのカメラで撮られたら死ぬという事が分かったのに、何故カメラを誰でも手に取れる場所に放置しておく?
隠すなりフィルム抜くなりするだろ。
事情を知らずに後からきた奴がカメラに触ったら何を差し置いても「撮るな!」だろ。
一番大事なことを告げずに女がシャッター押しちゃって『このクソアマ!クソったれ、撮られたら死ぬんだ!』ってお前ら馬鹿か?
野犬を撮影して危険回避はいいアイデアでした。
この合コンメンバーの中に事情を知っている人間がいるわけですが、いつ自分に向かって誰かがシャッター切るかもしれない状況作るってリスク高すぎないか?
要するに、そういう環境を作らないと偶然必然含めて次の惨劇が起きないからそうしている訳で、作劇としては「何だかなぁ」。
予想通りのオチは「まあそうするよな」でしたが、人によっては胸糞に感じるかもしれません。
なかなかアタリが来ないなあ、恐ろしやロシア。
★でもまあ一応過去作をずらっと…
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★本日9月19日はリタ・フォード姐さん(1958~)の誕生日(おめでとうございます!)
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