『月さん』『柳ちゃん』
名前呼びレースは月がリード、花が追い上げるも最後尾にいた柳が差して2位。
母のみならず妹にも先を越された花の心境いかばかりか。
「宇崎ちゃんは遊びたいω/第2-7話」(2022年10-11月日曜深夜TOKYO MX放送/三浦和也監督)
1話のレビューあげた後、ほったらかし状態だった宇崎ちゃんのその後。
宇崎月に料理(第1段は手作りうどん)の教えを乞うため宇崎家に通う桜井。最早家族ぐるみ(少なくとも母公認)のお付き合いに見えますが、鈍感ヘタレなふたりの間は1mmも縮まらず。
転機となったのは学園祭。
榊の策謀でオカ研の占いの舘に誘導された桜井と宇崎。
学際と言えば、オカ研と恋占いですよねえ(画像は上段左が「涼宮ハルヒの憂鬱」長門の占いに見せかけた予言、下段左が「けいおん」のオカ研、右が「あそびあそばせ」のオカ研)。
実はこの大学のオカ研は、学内でも(良く当たると)評判の「恋占い」専門サークル。
リップサービス無しのガチ占いの結果、二人の相性は「ちょっと引くくらい」の良縁。
『こんなに相性いいのに…なんで付き合ってないんですか?』
ここまで後押しされにもかかわらず、何故かふたりとも次の行動に移れず。
宇崎に至っては、占いの結果を自分に都合の良いように解体・再構築して、「先輩は私の事が好き」→「先輩には自分しか見えていない」→「先輩はもう私なしには生きられない」と結論。
もう結ばれるのは決まっているのだから、後は先輩のプロポーズ待ち、というウルトラヘタレな現状維持を選択(バイト先ではひたすら勝ち誇り、ひとりマウント状態)。
一方の桜井は宇崎を強く意識しながら、煩悩を振り払うべくスポーツジムへ。
待っていたのは無茶振り上等な関西弁トレーナー、フジさん。
運動に対しては真摯・生真面目な桜井はフジさんの無茶振りもこなしてプログラム消化。
フジさんが帰宅するとそこにいたのは妻・月、長女・花、長男・桐。
フジさんの本名は宇崎藤生(うざきふじお)。月の夫にして花の父でした。
『花。今日な、花と同い年くらいの若い子が入会したで』
まさかそれが桜井であろうとは、そしてそいつが娘の彼氏(?)であろうとは、花も藤生も思い至らず(そりゃそうだ)。
花の先輩が熱心に料理を学びに来ていると聞いて感心しきりな藤生さんですが、この先輩が男と知って空気一変。緊急家族会議。
ここに合流したのが宇崎家二女・柳(14歳。中学2年生)。
えっと、柳ちゃん、「ダンまち」にも出ていませんでした?
関西人特有のノリだけで生きている藤生さん、見た目は悪くないのに性格が残念無双な桐(17歳・高校2年生)。そしてダークホース、柳。宇崎家が勢揃い致しました。
ここで、花と桜井がまだ中学生レベルの関係と知って月狼狽。
『あっ…あなたたちそんな清いお付き合いしてたなんて…お母さんてっきり、なんかもう凄い事になってるかと…』
しかも、桜井は彼氏じゃないと言い張る花に
(桜井くんは彼氏じゃなかった。花に手を出してもいない…でも…だとしたら…まさかあの時から狙いは…私…一人!?)
月さん完全に心が路頭に迷っています。
うどん作りを制覇して次なる課題「コロッケ」に挑む桜井ですが、月をどう呼んで良いか分からず、悩んだ挙句、下の名前「月さん」で。
『また次もよろしくお願いします!月さん!』
『え!?』
自分を大好きなはずの男が、自分の母を下の名前で呼んでいる…だと!?
榊が言っていた『もっと焦った方が良い』とはこういう事だったのか!?
もう宇崎家全員誤解の闇鍋。
姉の恋愛に興味津々(純粋野次馬)の柳はあれこれ花にカマをかけますが、有力な情報は得られず。
ついに花と桜井のバイト先に押しかけ訪問。
必死に柳と桜井の接触を絶とうとする花。うっかり話が弾もうものなら…。
『あ、先輩さん「妹さん」とかそんなん呼びにくいでしょう。下の名前でいいですよ。柳って言います』
『え、じゃあ…柳ちゃん』
『ほらやっぱりこうなったあ!』
母に抜かれ、妹に抜かれ。ステイタス変わらず距離縮まらず。その場足踏みを繰り返す二人。
(あと少し…あともう少し…なのに…目前だけど)
(絶対にゴールできない気がする)
喫茶・亜細亜の苦悩は続く。合掌。
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