『進むしかない…艦隊、前進します!前へ、前へ、前へ!』
扶桑被弾・炎上カチカチ山。陣形立て直して再突入。
『邪魔だ! どけえ!』
スリガオ海峡夜戦は史実の悲劇をなぞるのか。
「艦これ いつかあの海で/Episode-Ⅲ・海峡夜戦」(2022年11月17日深夜TOKYO MX放送/槙麻里奈演出)
扶桑と山城の仲睦まじい日常ほのぼの描写を流してバッドエンドのフラグは万全。
激しく炎上する扶桑(消火活動している妖精さんは映さんのか)。
満身創痍の第一遊撃部隊第三部隊の前に立ちはだかったのは海峡夜棲姫。
7つの青い彼岸花。中央のふたつがひとつとなって…。
明らかに扶桑と山城をモデルにしている海峡夜棲姫。7つの彼岸花は(時雨を除いて)全滅した西村艦隊の暗喩でしょうか。
海峡夜棲姫の圧倒的火力の前になす術がない第一遊撃部隊第三部隊。
そこに現れたのは、重巡洋艦・足柄、那智。
『…第二遊撃部隊…!』
第五艦隊:第二遊撃部隊、所謂志摩艦隊です。
顔面鷲掴みからのゼロ距離射撃。足柄姐さん攻撃がエグいです。
この第二遊撃部隊の支援を以てしても海峡夜棲姫の攻撃は凌ぎきれず。万策尽き果てたと思ったところに…。
『第一遊撃部隊第一部隊、旗艦・大和、戦場海域に到達!これより友軍を援護する』
『榛名、用意はいいですか!? 第二部隊第三戦隊、突入です!』
歴史改変来ました。今日もなお、その理由が明らかにされていない「謎の反転(所謂、栗田ターン)」によってレイテ湾入り口近くまで到達していながら、回れ右して戦線を離脱した(結果、第三部隊を全滅に追い込んだ)第一遊撃部隊(栗田艦隊)の合流です。
にしても金剛の声を聞くと何か元気になるなぁ。
これで一気に大艦隊。ゲームPLAY者とミリオタさんは混乱ないでしょうが、どちらでもない一般人にはちとハードルの高い展開です。
「アサルトリリィ」「ルミナスウィッチーズ」方式で、毎回名前テロップを入れて頂けると助かるのですが…。
『私が突入する。援護しなさい!』
ここが勝機と見た山城が時雨のアシストを得て海峡夜棲姫に向かって大ジャンプ(飛ぶんかい!?)
海峡夜棲姫の艤装(?)を転がり上がって至近距離三式弾(の撃ちあい←「男たちの挽歌2」のチョウ・ユンファ👇みたいな?)。
自爆特攻に近い捨て身の攻撃なので、山城も無事では済まないでしょうが、史実全滅南無阿弥陀仏だけは回避することができました。
とは言うものの…。
折角、史実捻じ曲げてまで盛り上がるシチュにしたのに、溜めとか引きとかおざなりで、どうにも滾るものがありません(コンテも演出も間も悪い)。『邪魔だ! どけえ!』のシーンとか絶対もっと印象的なシーンにできたはず。まあ、前回・今回と戦闘シーンだけで引っ張ったのは天晴れでしたが。
これなら、扶桑がまっぶたつに裂けて轟沈したことに気付かず、自分の背後にいる最上を扶桑だと思って今後の攻撃を託し、敵戦艦からの主砲発射弾数272発、巡洋艦からの8インチ砲・6インチ砲合計約3,000発というタコ殴り砲弾を喰らいながらも一番砲塔を咆哮させ続けたまま転覆した山城の壮絶な「鬼神も慟哭する」と言われた最期を史実のままに描き切って欲しかったなあ。
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★本日11月19日は藤岡重慶(1933~1991)の誕生日。
役者としては「西部警察」谷大作が印象深いですが、今回は皆が知っているあの声と異色すぎる時代劇を。