海中を移動する「公式には存在しない」監獄。
投獄されたCIA捜査官ウィーラー(ジャン・クロード・ヴァン・ダム)。
隣の房には自称「知り過ぎた男」マルコ(ドルフ・ラングレン)が。
あからさまにスタ&シュワの「大脱出」のバッタモンですが、役者のネームバリューと言い、話のスケールと言い、このVシネ感は実に「いい感じ」。
「スティール・サンダー」(2017年/パシャ・パトリッキ監督)
まず舞台。スタ&シュワは「巨大タンカー」でしたが、こちらは潜水艦。
退役した海軍の潜水艦を監獄に改造した存在極秘の米国プリズン。
スタはまず自分たちがどこにいるのか、を推理するところから始めていましたが、こちらは最初から潜水艦がどーん。
ヴァン・ダムはCIAの極秘情報流出の犯人を追って潜入捜査をしていましたが、漏洩犯人にされた挙句親分に裏切られて拉致投獄(逮捕時に景気よく街中で銃撃戦。一般人穴だらけ)。
データを収納したメディアは親分の手に渡っていましたが、データを開く鍵はヴァン・ダムが持っている(から殺せない)というご都合設定。完全にマクガフィン。
後はもうひたすらドンパチ。
一応、艦のネガティブタンク(潜航の補助をするタンク)を開放して混乱を演出するといった小細工はするのですが、ネガティブタンクって浮上中は満水ですが、全没後は高圧空気で強制排水しちゃう(つまり潜航時はカラな)んじゃなかったっけ。
どれがセーフティタンクのバルブか分からず『昔は赤い導線か青い導線を選んだものだがな』とか言っているヴァン・ダムさんの能天気ぶりが微笑ましい。
ドルフとの2枚看板を売りにしていたようですが、ドルフの出番は後半ちょっとだけ(しかもいつの間にかフェイドアウト)。
最後に美味しい所は持って行きますが、ダブルライダーのような活躍を期待していると肩透かしを喰らいます。
ヴァン・ダムと潜水艦が好きな方向けです。
にしても老けたなあヴァン・ダム。撮影時まだ56、7歳だろ。体は鍛えているんだと思いますが、顔がなあ。美女としっぽりなシーンは無理があるような。
折角なので、ヴァン・ダムのマッチョなフィギュアもご紹介しておきましょう。
まずはプレミアムコレクティブルスタジオ謹製の1/3スタチュー(写真左)。
全高57cm。松濤館流空手の全欧王座という経歴を踏まえての黒帯姿。
税込126,500円。
もうひとつはダイアモンドセレクトトイによる7インチアキションフィギュア(写真右)。
可動部位20か所以上。
並べて見るととても同一人物とは思えません(笑)。
全高18cm。ダメージ&咆哮ヘッドも付いて税込4950円。2023年5月発売予定。
邦題「スティール・サンダー」ですが、原題は「BLACK WATER」。全然関係ないですがライオットの「サンダースティール」は名曲&名盤です。
★ドルフ・ラングレンの大暴れが観たかった!という方はこちらを。
★予算潤沢な大作がお好きな方はこちらを。
★そして本日のTV放送は【13:40~テレビ東京/午後のロードショー】
見事な三段落ちじゃございませんか。