
『1回しか教えないぞ。相四つの相手に奥襟を押さえつけられて外せないなら、技をかけにくくても、持たれたままかけるしかないだろ。そのコツ、無理に頭を上げて抗わず、頭を下げたまま、引き手は肘より上を掴んで、前足は飛び込まず、滑り込ませるように、後ろ足は大きく振り子の要領で、正面の回転じゃなく、横方向をイメージして、相手の右斜め前へ…ぶん投げろ!』
何か、あしたのためにその一(抉り込むように打つべし!)を思い出してしまいました。
金鷲旗第1回戦。園田未知、主人公モード発動。
「もういっぽん!/第9話・柔よく剛を制す」(2023年3月5日深夜テレビ東京放送/上原秀明演出)
勝ち抜き戦のオープントーナメント「金鷲旗」。第1回戦の相手は博多南高校。青西の先鋒・未知に相対するのは福岡県大会3位の実力者・湊幸(みなと さち)。
上背も腕力も大きく未知を凌駕。追い込まれた未知の視界に入ったのは同じく1回戦を闘っている霞ヶ丘高校の妹尾緑子(せのお みどりこ)。
体格差のある相手に仕掛ける緑子直伝の背負い投げ(緑子投げ)。練習ではまだ一度も成功していない必殺技ですが…。
ここで未知と緑子の動きがシンクロ。弟子と師匠がW背負いで1本勝ち。

博多南の次鋒は野木坂琴子(のぎさか ことこ)。
寝技が得意の慎重派だったようですが、ノリに乗っている未知の前にいい所なく大外フェイントからの支え釣り込み足で敗退。

博多南のエントリーは3人。中堅・梅原夏(うめはら なつ)が敗れれば副将・大将不戦敗で青西の勝ちが確定してしまいます。
客席にはかつて強豪だった博多南柔道部OBが過剰な声援。それは柔道を楽しみたいと言う梅原と真逆のプレッシャー。
『しぃ!…うちらの試合ばい』

野木坂の一喝で静まるOB。後がない博多南ですが、未知の勢いは止められず、横四方固めががっちりと。
ここで博南(はかなん)連呼だったOBの声援が「なっちゃんコール」に。
さらに横四方固めからの脱出方法をアドバイス。
『右手は肘までしっかり下に潜り込ませてから押すと!左手は相手の側頭部に…』
このうるさいだけだったOBにもしっかり見せ場を作る辺り、本当、バランス感覚に優れた構成です。

脱出には成功しましたが、押さえ込み時間17秒で技あり。
未知の仕掛けた内股を内股すかしで躱して梅原も技あり。互いに技あり五分と五分。
『引き分けじゃ足りない!全員勝つ!』
梅原にもエンジンがかかりましたが、今日の未知は主人公モード発動中。突っ込んで来た梅原を冷静にかわして背負い投げ1本。まさかの連続1本勝ちの3人抜きで初戦突破。

未知と同じ小兵というハンデを抱えていた梅原。彼女も中学卒業時に柔道を続けるかどうか悩んでいました。
闘い終えた両者の想いはひとつ。
『『わたし…続けてよかった』』
2回戦の相手は山口の錦山高校。きっちり5人揃って、しかも78kg超級で個人戦2年連続県2位の実力者が。
こういう情報を皆が寝静まった後もコツコツ集めている南雲。それを姫野先輩がちゃんと見ているというのがまた…。

次回はその姫野先輩大活躍回。
予告で先鋒次鋒が敗れている事をバラしていますが、そんな事が気にならない「見せ場」が用意されているということでしょう。
『引き分け?は? 勝つ以外ある?』

期待しかありません。
おまけ
博多南の次鋒・野木坂琴子、見覚えのある顔だなぁとおもったら「セントールの悩み」の名楽 羌子(ならく きょうこ)ですね。

糸目少女選手権に新たなエントリーが…。
★糸目少女についてはこちらを。
★本日3月9日はフェルナンド・レイ(1917~1994)の命日。
印象一番は「フレンチ・コネクション」ですが、今回はこの2本立てで。