デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

私はあなたの初恋だった? トモちゃんは女の子! #12

ブコメ名物学園祭。トモのクラスの出し物は舞台劇「シンデレラ」。

学祭の舞台劇は「シンデレラ」か「白雪姫」か「ロメオとジュリエット」の3択ですね。

シンデレラは(キャロルの策謀で)群堂みすず。そして王子様が相沢智。

『トモ、やっぱりあなたは根っからの王子様だわ』


その王子様気質、実は母親譲りだったことが原作で明かされています。


「ベルばら」だったんですね、あけみさんの学園祭劇。

「トモちゃんは女の子!/第12話・さよなら、親友」(2023年3月22日深夜TOKYO MX放送/即座誠演出)

迎えた結末は何故か演者全員でシンデレラを讃え、拍手と「おめでとう」の大合唱。

何か「あの」アニメの最終回を思い出しますね。


≪ジュンにありがとう。トモにさようなら。そしてすべてのこじらせ女子に…おめでとう!≫…みたいな?

みすずは「罰ゲーム」と言っていましたが、至福の瞬間だったのでは?

出し物終われば後夜祭。実はもうアニメの中にしか存在しないのではないかと思われるキャンプ・ファイヤーとフォークダンス

右は「とある科学の超電磁砲


トモはジュンと、キャロルは御崎先輩と。

『こんなところに留まって、私は何を期待しているのかしら』

ひとり取り残されて、その場を去ろうとしたみすずの腕を掴む指。

『ごめんねー、待った―?』


キャロル、マジ天使です。

キャロルが携帯に収めた「みすずのシンデレラポートレイト」を奪い取ろうとするみすず。捗りますキャット・ファイト。


ジュンはトモに気持ちを伝えようとしますが、ビビったトモがダッシュ遁走。核心から逃げ続けて時間だけが…。

もうこうなったら正面からストレート告白するしかない。が、その前にケリを着けなければならない問題が。

まさかジュンが中学時代のみすずとの(自分の都合で巻き込んだ挙句一方的に終わらせた)「お付き合い」を引きずっていたとは。

その自意識過剰ぶりに驚き呆れるみすずですが…

『最後に一つだけ。私はあなたの初恋だった?』

『初恋…ではねえよ』


意味深な回答…ではありますが、それよりその脳裏に浮かんだ映像は何だ!?

やっぱりあの瞬間が「初恋」だったのか、ジュン。


そしてみすずにとってジュンは初恋の相手だったのか。

ジュンはトモ呼び出しのエサとして「果たし状」を。

果たし状と言えば「まちカドまぞく」。授業中に書いていたら先生に見つかって添削されて出来上がったのはどう見てもラブレターでした。


売られた喧嘩は逃さないトモはあっさりおびき出されて屋上へ。

しかし、ここでもジュンの好きだ!を受け止めきれず、思わず出た言葉が『うるせえ!タコ!』(テンパリ過ぎにも程がある)

落ち込むトモにこれまでの状況操作(自分の都合で本来トモには、いやジュンとトモの関係性には必要のない「女らしさ」を押し付けようとした事)を詫びるみすず(すっと席を外そうとするキャロルの手を握って引き留めるしぐさが凄くいい)。

『恋愛っていいわよね。相手に固執しても泣いても騒いでも、そういうものだって分かってもらえて。あたしの気持ちは難解で誰にも理解してもらえないわ』

やはり本作の主人公はみすずです。

そのみすずを抱きしめるキャロル。いいシーンと思わせてチューを迫り断られるオチを付けるバランス感覚。


やはり本作のヒロインはキャロルです。

 

★ご参考

 

 

 

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★本日3月24日は「マネキンの日」

1928年(昭和3年)のこの日、高島屋呉服店が日本初の「マネキンガール(所謂ハウスマヌカン)」を登場させたそうです。

マネキン人形ではなく、モデル兼販売員ですね。とは言え、一般に「マネキン」と言えば連想されるのはマネキン人形。そしてマネキン人形はホラーの重要な小道具。

今回は、マネキンのおかげで後味の嫌々感2割増しなこの2本を。