『ISO感度が低いとどうなるんですか!? F値って何ですか!?』
おお、何か久しぶりに聞いた気がします、ISO感度。ただし、私の場合、フィルムカメラの話になりますが…。
「君は放課後インソムニア/第3話・一つ星さん」(2023年4月24日テレビ東京放送/松井郁洋演出)
天文台室を仮眠室として実効支配するための方便として立ち上がった(再始動する事になった)天文部。
しかし、きっちり活動実績を残さないと次年度の予算がもらえず、部自体も存続できなくなる…。でも何をすれば…。
唯一残っている天文部活動記録、それは「全国高校生天体写真コンテスト、大賞」。
受賞者は白丸結(しろまるゆい)。
『この卒業生に話つけておいたから、会いに行って直接(天文部の活動について)聞け』
顧問・倉敷先生のありがたい配慮(丸投げとも言う)。
白丸先輩は田んぼと電柱しかない和倉温泉にあるゲーセンの店長をしておりました。
一見強面。マイペース。そして美脚。
白丸先輩美脚三景。
下着にも星のデザインが…。
中見のデジカメをチェックする先輩。中にはピントも露出も合っていない失敗写真と曲の笑顔。
『ISO感度が低いのとか、F値…そもそもピント合わせないと』
『それって覚えたら僕でも撮れるって事ですか?』
『覚えたらな』
『ISO感度が低いとどうなるんですか!? F値って何ですか!? 教えてください!』
写真を知らない初心者がグイグイ来る。
授業は実地で。
『今日は三日月だから、星も見つけやすいよ』
明日のためにその1「ピント合わせ」
『フォーカスモードはオートじゃなくてマニュアルで』
その2「F値」、その3「ISO」
設定画面の指定はF2.8、ISO5000、シャッタースピード(露光時間)は2秒。
いやあ、今更ですが一眼レフデジカメの性能って凄い。
ISOの設定が都度変えられるなんて!
フィルムカメラならフィルム入れたら途中でISOの変更はできません。一旦巻き取って入れ替える(勿論巻き取ったフィルムの再装填はできません)か、ISOの異なるフィルムを入れた複数のカメラを持つか。
私はプロレス専門だったので、太陽光のない室内で望遠レンズを使って出来るだけ速いシャッターを切るために高感度フィルムは必須でした(ストロボは距離的に届かない)。
高感度フィルムは「1000」「1600」が主流で上は「3200」まで(一般に使われているのは「100」か「200」)。
それをこともなげに『今日は月が暗いから5000でいい』だと!?
しかも、撮ったその場で画像の確認ができる。
あたしゃ自宅(田舎の戸建ての激安物件)に暗幕引いて現像・引き伸ばしまで自力でやっておりました(引き伸ばし器のCMY値設定は全て「後楽園ホール」の条件で固定)。
印画紙選んで、ピントを合わせて、露光時間決めて現像液につけて…。
もうフィルムカメラは特殊性癖並みのレアアイテムなのでしょう。
光画部の訓え👆なんかもう誰にも理解されない(泣)。
初めて「正しい設定の組み合わせ」で天体写真撮影に成功した中見。良かったね。
中見も「全国高校生星空写真コンテスト」に応募してみることに。
『俺でも撮れるのかな?』
『…撮れるよ』
白丸先輩は今でも天体写真現役。愛猫ロロ(英字幕だとRollo)を連れて夜の七尾城跡へ。
手前に鳥居を入れこんで、F2.8、ISO3200、露光時間は20秒。
セットが終わったら腹ごしらえ。持参したホットケーキミックスをガスコンロで焼いてバターを乗せて…。
ゆるキャン△だ!
撮れた写真は会心の出来。折角の写真も鑑賞者がロロだけでは…。
送るか、天文部に。しかし…
『何時だと思っている!? 相手は高校生だぞ!』
迷う指をロロが一押し。
『送っちゃった! 自分の撮った写真をド深夜に送ってしまった!』
転げまわる先輩ですが、送った瞬間既読2。なんせ相手は不眠症。1時55分とか宵の口にもなりません。
初めて観るセミプロの天体写真に大興奮の二人。
『夜更かしな奴らだなあ』
オールハッピーな午前2時。
おまけ
今期は猫大活躍。「事情を知らない転校生がグイグイくる。」のクロ、「この素晴らしい世界に爆焔を!」のちょむすけ(正確には猫ではなく邪神の半身ですが)、そして天文部のツーちゃんと白丸先輩のロロ(「カワイスギクライシス」はあざとくて何か嫌)。
猫は癒し…。
★光画部の訓えを再確認したい方はこちら。
★本日4月27日は加藤雅也の誕生日(おめでとうございます!)
20年前の「滴っている」2本立てをどうぞ。