デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【空も曲も神々しい】君は放課後インソムニア ♯4-5【星の祝福、朝陽の瑞光】

『約束しよ。もし晴れたら、星の下の砂浜で会うの』

その約束は…果たされます。

「君は放課後インソムニア/第5話・飛び上がり星」(2023年5月8日深夜テレビ東京放送/篠崎康行演出)

臨海学校。カメラの持ち込みは(公式には)NG。しかも天気予報は曇り続き。これでは星の写真なんか…。

行きのバス。接点皆無だったチャラ男・灰田が妙に馴れ馴れしい。どうも前回の「深夜外出」+「脳筋教師罵倒(馬鹿野郎!)」ですっかりリスペクトの対象になったみたいです。

テント設営は白丸先輩に習ったばかり。カレー作りは朝飯前。灰田が懐く懐く。

勿論、夜は一睡もできず。

二日目。ついに降り出した雨。やがて豪雨に。

やはり眠れず。ふと気づけば、テントの外には静寂が。あがったのか?雨。

外。見上げれば満点の星空。カメラを抱えて海へ。


この少しずつ海が見えてくる構図ってすごく映画的ですよね(右は「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」)。

道には中見に先行する足跡。その先にはもちろん…

 

『晴れたよ』


グータッチから手を取って走る。


叫ぶ。


止め画だった原作に色がついて声が乗る。アニメならでは臨場感。

波が残した水たまりに空が。見上げても見下ろしても星。そこはもう宇宙。


カメラを据えて設定確認、両手を合わせて準備完了。

『なにとぞ!』『なにとぞ!』


そして待つ事2時間。その間どうする? ゲームとか(性格的に)無理だし。

『やっぱ寝れてないんでしょ? ここで一緒に寝る?』

最後に眠れたのは…一番眠れたのは…初めて天文台室でくっついて寝たあの時。

『中見の心臓の音聞くと休まるんだ。何でかね、安心するの』

いつもより激しい心音。それでも安らぐ。

《さっきまで、あんなに眠りたかったのに。今は寝るのが惜しい》


目覚めれば朝日。ダッシュで撤収、リターン・トゥ・テント。走り始めた曲を呼び止めて。

『曲!…あのさ、写真撮らせてくれないか!?』

ファインダーの中に広がっていたのは、

『天国みたいな空!』


空も曲も神々しい。文字通り神回でした。

 

 

 

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★本日5月10日はセックス・ピストルズのベーシスト、シド・ヴィシャス(1957~1979)の誕生日。

曼荼羅畑でシドと言えば、やはりこの曲。