『まあ聞け、小鞠。ラッコって可愛いだろ? あいつはやたら可愛いが、1日に体重の20%以上のエサを食べるんだ。可愛くて大飯喰らい、だからと言ってラッコに恋はしないだろ。つまりはそういう事だ』
八奈見さーん、ラッコ扱いされてますよー。
『負けヒロインが多すぎる!/第8話・おこまりでしたらコンサルに』(2024年8月31日深夜TOKYO MX放送/渡真利晃喜演出)
前回で焼塩檸檬編が終了(言霊が来なかったのでレビューは割愛)。
ここから後半最大のイベント「文化祭(ツワブキ祭)」編突入。
冒頭から私の推しキャラ、生徒会書記・志喜屋夢子がエロゾンビナースコスプレで登場(素晴らしい!)。
生徒会に提出した文化祭の出展(教室貸出)申請が不備だらけで差し戻し。
部長・副部長は受験のため引退。引き継いだのは小鞠(部長)と温水(副部長)。真面目に出し物を考えて再提出しなければなりませんが現状ノープラン。
もうひとりの文芸部員、八奈見杏菜の提言。
『人を呼ぶには食べ物だよ!』
ですよねー。八奈見の発案で小鞠も誘って商店街に取材…と称してスイーツ堪能。
八奈見と温水は付き合っていると思っていた小鞠に対する温水の弁明が冒頭掲げた「八奈見ラッコ説」。
いいじゃないですか、毎日体重の20%のメシ喰ったって。可愛いが痛いを上回れば正義です。
とは言え、八奈見混ぜると扱いが面倒なので、出し物の基本方針は小鞠と協議して決定。その協議に参加させてもらえなかった八奈見ちょい拗ね。しかし対応策は万全。
『八奈見さんにしか出来ない役割があるんだ』
『私にしかできない?』
『そう、つまり…コンサルタント的な役目だ』
『コンサルタント…それってコンサルってことだよね!?』
『何で略して言い直したか分からないけど、その通りだ』
『なるほど! そう言う事なら分かったよ。あたし、向いてる気がするし』
負けチョロインが多すぎる…。
文芸部の出展テーマは「食と文学(最終決定案は「食べる読書」)」
文豪の愛した料理のレシピや再現写真を飾りたいという温水案に《コンサル》八奈見が異議。
文芸部なんだから私たちも積極的に昭和の文豪気分で牛鍋や鰻をつつくべき。
しかし、室内で調理は禁止だし、飲食店の応募は既に締め切られている。
『私はアイデアを出したんだし、どうにかするのは温水くんの役目だよ』
『このコンサル、ハズレだな…』
同じ台詞を私これまでに何度も口にしております。コンサルのアタリを引く確率は宝くじ並みに低いです。
火を通した焼き菓子なら配布OKらしいので、小鞠が試作(小鞠女子力高し!)。
余談ですが「女子力」って言葉、ぼちぼちヤバそうな(言葉狩りの対象になりそうな)気がします。
食べ物に関して1歩前進した所で、状況に蹴手繰り(けたぐり)かます問題発覚。
文芸部には顧問がいない!?
顧問なき部は文化祭出展申請ができない。どうする?
担任の甘夏先生は既に卓球部顧問なので無理。甘夏先生のコネで(まさか!?)やって来たのは養護教師・小抜小夜(やっぱり!?)。
『これから一緒に素敵な時間を過ごしましょうね』
これで文芸部部室に盗聴器設置が確定となりました。
菓子作り(夏目漱石の愛した砂糖掛け落花生など)は温水妹の佳樹が手伝う事になって本格的な準備開始。
当たり前のように温水の膝の上にいる佳樹。
展示物は小鞠の担当となりましたが、作業量と部長職という重責に疲弊していく小鞠の精神。未だ人混みが苦手(プチアゴラ症候群?)なのに「たくさんの人に来てほしい」という矛盾した感情。
教室移動の為溢れ出た人の流れに恐怖を覚え、思わず温水の腕を取ってしまう小鞠。
画像左端は人に囲まれると主人公の腕を取って隠れる「夢見る男子は現実主義者」の一ノ瀬深那。
きちんとフォローを入れる(人の流れが途切れるまで一緒に待ってやる)温水。
その気遣い力、ひとつぐらいフラグに発展してくれることを祈ります。
出し物が固まったので申請書再提出のため生徒会を訪れたら、
『ひょっとしてあなた、文芸部の人ですか?』
おっと不審者を見る目ですね。変わった名前(馬剃天愛星)なので胸の名札に目を走らせると…
『な、何で胸を見るんですか!? 私と二人きりだからって変な気起こさないでください!』
志喜屋先輩、生徒会で文芸部の事どう報告しているんだ!?
『いやいや、名札見てただけだって!何て読むのかなって!』
『ばそり…です』
『下の名前は?』
『てぃあらです!何か問題でも!? この名前で何か迷惑をかけましたか!?』
ばそりてぃあら! ご両親、頑張りましたね。そこへ生徒会室の主(ぬし)登場。
『生徒会にようこそ』
生徒会長・放虎原(ほうこばる)ひばり。ベルバラの雰囲気を身に纏う麗人ですが、中の人は元宝塚歌劇団星組・宙組の男役スターでオスカルも演っていた七海ひろきさん。
ちょっと本能字学園生徒会長・鬼龍院皐月(きりゅういんさつき)と被るものがありますが、同時にポンコツ中二病の匂いも…。
『3年生は間もなく引退だ。志喜屋の手前、色々と目を瞑ってきたが、次からはそうもいかない。ツワブキ生として恥じぬ行動を心がけたまえ』
ええっと文芸部って生徒会内でどういう位置づけ? なんか性に乱れた酒池肉林なサークルみたいに聞こえるんですが…。
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★本日9月2日は「必殺シリーズ」第1作『必殺仕掛人』の放送が開始された日(1972年)。
「仁義なき戦い」前年の深作欣二、当たり役に恵まれなかった室田日出男がお茶の間に放った猛獣1匹。
ホームドラマの顔だった山村総、緒形拳が殺し屋というアナーキーな一篇でもあります。