デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【アルジェントの記号は満載】ダークグラス【それだけでいいじゃないか】

今月7日に84歳を迎えたダリオ・アルジェント監督の最新作。

撮影時は推定81歳。お元気そうで何よりです。

「ダークグラス」(2022年/ダリオ・アルジェント監督)

コールガールだけを狙う連続殺人鬼のターゲットになってしまったディアナ(イレニア・パストレッリ)。

犯人の運転する白いバンに追突されたディアナの車は景気よく中国人夫婦が運転する車に側面から激突。

屋根むしり取って(運転席横断して)横転。この事故でディアナは視力を喪失。

激突された中国人夫婦は死亡。後部座席にいた少年チンだけが軽傷で済みました。

歩行訓練士のリータ(アーシア・アルジェント)、盲導犬のネレア、そして保護施設を脱走して来たチンの力を借りて新たな生活を開始したディアナですが、殺人鬼は再びディアナを襲おうと…

というアルジェントお得意のジャッロです。

冒頭のコールガール襲撃シーンではサスペリアPART2を思わせる喉裂き絞殺を。

右が「サスペリアpart2


交通事故シーンは「4匹の蠅」を思わせ、

右が「4匹の蠅」


盲目の主人公と子供というコンビは「わたしは目撃者」を想起させます。

左が「私は目撃者」


盲導犬大活躍(大殺戮?)という「サスペリア」なおまけも含めアルジォントの記号満載。

まあ、犯人の動機とかよく分かりませんし、主人公が盲目という設定は全く活かされておりませんし、少年は使えるかと思いきや使えず、特段のトリックも伏線もございません。

全てアルジェント映画の「御印」としての記号(しかも縮小再生産)でしかないわけですが、いいじゃないですか、そんな事は。

80歳越えのアルジェントが新作ジャッロを撮った、それだけで十分です。


主人公ディアナ👆を演っているのは「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグで現実とアニメの区別がつかなくなった残念美人アレッシア役だった人ですね。

 

おまけ

あー今のアーシアってこんな感じなんだ。何かジャガー横田に似てきちゃったような…。

 

★アルジェント84歳現役を祝してジャッロ絵巻を一部蔵出ししておきます。

 

 

 

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