『顔をなくすことで無限の可能性が生じると言うのが私の主張だ。美術に顔は必要ないんだよ。顔はグラスの底にあれば十分だよ』
『先生、何それ?』
それはこれ👇のことですね。
岡本先生の主張は「どんなものにも顔がある。グラスの底に顔があったっていいじゃないか」だったと思うので、冒頭の「美術に顔は必要ない」とは真っ向対立すると思うのですが…。
天下の岡本先生に喧嘩を売った美術教師にくだった天誅とは。
「伊藤潤二マニアック/第11話・STORY2 首のない彫刻」(2024年9月15日TOKYO MX放送/村田尚樹演出)
首がない彫刻作りに勤しむ美術教師・岡部が首なし死体で発見されました。
その後、生徒も次々に。
犯人は首のない彫刻。顔を与えられなかった彫刻たちが首を奪い合っているのでした。
ほ~ら、やっぱり顔は必要なんじゃん。岡本先生大勝利。
さて、首無し・切り株・生首はホラー映画のお約束アイテム。
以前にも「幸福な生首選手権」とかやっておりますが、今回はもちっと間口を広げて生首の可能性を探っていきましょう。
題して「首無し・切り株・生首選手権」。
まずは数で勝負のスッパスッパ系。その馬鹿馬鹿しさに於いて他の追随を許さないのが、
「カリギュラ」(1980年/ティント・ブラス監督)
スタジアム(コロシアム?)にしつらえられた移動首刈り機。こいつが首だけ出して埋められた罪人(というかカリギュラの反感を買ってしまっただけの側近)の首をスッポンバッコン。
よくまあこんなセットを大金投じて作ったものです。
瞬間最大大量首刈りならこの2本。
「28週後…」(2007年/フアン・カルロス・フレスナディージョ監督)と「プラネット・テラー」(2007年/ロバート・ロドリゲス監督)
片やイギリス/スペイン。片やアメリカ。軍用ヘリのプロペラが並み居るゾンビ(「28週後…」は感染者ですが)の首をしゅぱぱぱぱぱ。
「28週後…」
どちらも2007年作なのでどちらが先にやったかは不明。
後先で言えば、世に首チョンパの衝撃を最初に伝えたのはやはりこれでしょう。
「オーメン」(1976年/リチャード・ドナー監督)
トラックの荷台から勢いよく滑り出たガラス板がデビッド・ワーナーの首をスッパーン。
もうこれでもかと言うくらい様々な角度からスローでリフレイン。正に見せ場。
邦画から飛び道具をふたつほど。まずは、
「発狂する唇」(1999年/佐々木浩久監督)
連続JK殺人事件の容疑者で行方不明の兄を探すため、首無し被害者の霊を「使い魔」として使役している…のですが、これ特撮でも何でもなくて、首も折れよとばかりに下を向いている所を後方から煽って誤魔化しているだけです。
透き通った優しい心で見つめれば首無し死体に見えるはずです。
〆はこの1枚で。
「極道戦国志 不動」(1996年/三池崇史監督)
サッカーに興じる小学生というほのぼのスナップですが、ボール代わりに蹴っているのは生首です。
よく見ると後方で立ちションしているJKがいます。映倫ぶち切れ審査拒否(笑)。
生首、頭部切断、首無しシーンは実にバリエーションが豊富で「切り株映画」というジャンルが生まれたのも頷けます。
解像度の良さげな画像が見当たらなかったので、泣く泣く割愛しましたが「エクスタミネーター」(1980年/ジェームズ・グリッケンハウス監督)冒頭の「ベトコンの蛮刀は切れ味抜群」シーンや、「デモンズ3」(1980年/ミケーレ・ソアヴィ監督)の「婆さんが爺さんの生首振り回して教会の鐘突きまくる“あの鐘を鳴らすのはあなた”」シーンなんかもお気に入りです。
またしても景気よく横っ飛びしてしまいました(満足です)。
★ご参考あれこれ。
★そう言えば特撮でも…。
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