『深川に八幡宮があるでしょ。そのそばに“どんよりとしたバー”があるんだよ。そこに行ってごらん』
『深川!?』
『そう。行き場のない人が集まる所があるのよ。落ち込んだ男の、風水ってヤツだね』
行き場のない人が集まるどんよりバーとは。
そこはDeep Ones「深きものども」の店でした。
「結婚するって、本当ですか/第6話・二人でいるって、幸せですか?」(2024年11月7日/真野玲、小松亮太演出)
本城寺さんと故郷・阿蘇まで出向いて偽装結婚の事情説明と陳謝という「お詫び行脚」を済ませた大原くん。
色々あって、お互い良い感じに距離が縮まったと思いましたが、最後に大原くんが幼馴染・海山ナオと屈託なくじゃれ合う様子を見た本城寺さんが自虐マイナス思考フルスロットル。
『身の丈に合わない想像をしてしまった。私にドラマチックな物語なんてあるはずはない。変な事考えるのはやめよう。スイッチをオフにしよう』
そのまま心を閉ざしてリターンto東京。会社に来てもスイッチ・オフ継続。顔も合わせてくれず。
大原くんにしてみれば、突然他人行儀になった本城寺さんに理解及ばず困惑当惑。
『俺、何かマズイことしたかなぁ…』
同僚の権田によれば、女の人は好きな男の顔を見るものだという。
『(愛猫のカマに)お前、何か欲しがる時しか俺の顔見ないよな』
千々に乱れる心を抱いて出社したら何やら支店が大騒ぎ。
支店長代理の進士が担当していた団体旅行をすべて放置して失踪したらしい。
その時、ひとりの少年が支店のドアを。
『ボク、進士英夫って言います。父がこの会社に来ていませんか!?』
自宅からも姿を消した父。聞けば昨夜両親が喧嘩して、母親が離婚を切り出したという。
昨日は愛妻弁当頬張りながら幸せアピール全開だったのに!?
英夫君が持参した名刺ホルダーを手掛かりに進士さん捜索を開始した大原くんですがすぐ行き詰って八方塞がり。ヒントをくれたのは、普段はアロハ来ているだけで職場では何もしていない(ように見える)ジョージさん。
指し示した場所は深川。“行き場のない人が集まるどんよりバー”。
そんなあやふやなイメージで言われたってわかるわけ…あった。
ドアから看板から這いよる名状しがたいどんより雲気。店の名前は「BAR 深き海」。
中に入ると壁一面にメニューの短冊…っていやこれどう見てもお札だろう。
深海を思わせるオブジェ。深きものどもの集う場所。カウンターの中にはモロにインスマウス面のバーテンダーが。
ここはギルマン・ハウスか。
進士さんは…いた。カウンターで一心不乱に何かの用紙に消しゴムを…。
用紙は…「離婚届」
『なんだよ、この紙は…。こんなもので、僕は何もかも失っちゃうのか!? 僕の人生がこんなものに否定されてたまるか…僕を戻してくれ、いつもの生活に。普通の人生に!戻してくれ!』
結婚を控えた大原くんより、進士さんの方がシンクロ率が高くてちょっと胸が苦しくなりました(この直前の英夫くんの『昨日が良かった!昨日に戻りたい!』と併せ技一本)。
呆気にとられる大原君らを突き飛ばして進士さん逃亡。支店メンバー総出で捜索。発見した時は人を捨てたゴリラと化していました。
『嫌だ、帰りたくない。帰ったら地獄が待ってる!ゴリラになりたい!人間はもう嫌だ!こんな想いするなら、結婚なんてするんじゃなかった』
結婚の終着駅(いや事故現場か)を垣間見てしまった大原くんと本城寺さん。距離感はおろか話しかけ方すらわからなくなってしまった二人。
図らずも原因を作ってしまった海山ナオ(ガラス職人)が東京の工房に入るために上京。再び関係性を動かす起爆剤になるのでしょうか。
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