『いやいやいやいや、いつまで無言!? これ何待ち? 本城寺さん、10分くらいピクリとも動かない。どーしてなんの返事もない? これまさか…リアル既読スルー!?』
沈黙対沈黙。音を発した瞬間、怪物に襲われるんじゃないかという緊張感。
もう…限界。
「結婚するって、本当ですか/第7話・部屋に行っても、いいですか?」(2024年11月14日TOKYO MX放送/広嶋秀樹演出)
阿蘇で互いに「いい雰囲気」になったものの、大原くんの幼馴染「天然可愛い海山ナオ」の出現で、すっかり意気消沈(私の出番などなかったんだ)してしまった本城寺さん。
心がざわめかないよう「スイッチ・オフ」モードに入りますが、そこに上京した海山ナオ本人が。
東京にきたものの道がわからず、借りたアパートに辿り着けないというナオを道案内したら、なんとそこは本城寺さんのマンションのお隣。
ナオが弟子入りしたガラス工房を覗いたら、ナオに押し切られて宅呑み(ナオ宅ではなく本城寺宅)。
初の来客。手土産は辛子蓮根と自作のビアグラス、そしてドカ積み缶ビール。
もうこうなったら呑むしかない。ナオの愚痴に誘われて本城寺さんもため込んだ鬱憤を。
『大原くんにははっきりしてほしいです』
ビミョーに思わせぶりなことを言うくせに、こんなかわいい人がそばにいるとか知らなかった。
『私には人の気持ちなんてわからないんです。人と触れ合ったことなんてないんだから…』
分からないことは本人に聞くのが一番。幼馴染権限で大原くん召喚!
『たくちゃん、今すぐリカさんち来い!リカちゃんがたくちゃんに話あるとよ!わかったら光の速さで来んね!え、住所? 自分で調べな!』
召喚呪文の詠唱を終えたナオはそのまま爆睡。
訳もわからず駆け付けた大原くんですが、扉の向こうはただならぬ雰囲気。
出迎えた本城寺さんは酔ってお説教モード。
『座ってください。私、大原くんに聞きたいことがあるんです』
私は今、(人間関係にガッカリしたくないから)自分の気持ちをオフにしている。
『なのに!オフにできないんです! 大原くんのせいです。どーしてそーなんですか!? 大原くんが中途半端に変なこと言うから、オフにならないんです。大原くんはどうしたいんですか!?』
酒の力とは恐ろしいものです。逡巡の末、大原くん口をついて出たのは、
『オレは、本城寺さんと付き合いたいです。オレと付き合ってください』
それは阿蘇の夜に言えなかった言葉。
『ぎょえっ!』
言われた方は衝撃、言った方は痛恨。勇み足なんてもんじゃない。
お付き合いって何? まあ人間だから、恋愛なんてものも想像しないでもなかったけど…。
でも、それが突然、こんな巨大であらわな形で現れるなんて、こんなもの私に扱える代物じゃない!
この時の本城寺さんの脳内イメージ映像が「どこぞの惑星で巨大なハート型オブジェと対峙する宇宙飛行士」だったのですが、おーっと、その宇宙服は「2001年宇宙の旅」のSpace Suit オレンジVer.じゃないですか!?
ほぼ完コピ。
つまりあのハート形オブジェはモノリス!? きっと触れた者は「愛」の概念を知るのでしょう。
一応、原作通りではあります。
互いに時間止まり、体固まり、無言の行。銃突きつけ合って「先に動いた方が殺られる」的硬直。緊張と沈黙の押し問答。
一体どれだけの時が経過したのか。100億の昼か、千億の夜か。
先に耐えきれなくなったのは大原くん。ゾンビのように立ち上がると、爆睡ナオを抱えてゆっくりとフェイドアウト。
大原くん、明日も仕事で本城寺さんと向かい合わせだぞ。こういうのって一晩空くと気まずさが煮詰まって更に関係改善が難しくなるぞ。でも頑張れ。
★山積み缶ビールを次々空けて泥酔モードに突入したリカ&ナオですが、本日11月16日は「いいビール飲みの日」。
女性に適正な飲酒を呼びかけているビール酒造組合が制定しました。
日付は2014年(平成26年)に施行された「アルコール健康障害対策基本法」に基づく「アルコール関連問題啓発週間」の11月10日~16日の中で、「いい(11)ビール(16)」と読む語呂合わせから。
女性ではありませんが、ビール痛飲と言えばやはりこれ。
☜ランキング投票です。ビールで思い出したくない過去がある方はワンポチを。