
ウルグアイの首都モンテビデオで謎のウィルス発生(勿論、原因なんか誰も知らない)。
ちょっと前にパラグアイ産のホラー「モルグ 死霊病棟」をご紹介しましたが、主人公の職業が施設警備員(向こうは病院、こっちはスポーツクラブ)という器の相似性も相まって咄嗟に区別がつきません。
まずは場所を確認しましょう。
ココ👇です。

パラグアイの南東ですね。正式名称ウルグアイ東方共和国。南アメリカ大陸で二番目に面積が小さい国(一番はスリナム)。
どんなところにもやって来るんですねえ、ゾンビ・パンデミックは。
正確にはゾンビではなく、人間を狂暴化させるレイジウィルスなので、海を渡った「28日後」スピンオフって感じですが。
「VIRUS/ウィルス:32」(2022年/グスタボ・エルナンデス監督)
冒頭、集合住宅の一室から窓やら壁やらすり抜けて主人公アイリス(パウラ・シルバ)の家に、そこから町全体を俯瞰して舞台となるスポーツクラブまでワンカットで繋ぐ編集がいい感じ(何気に流行っているのかワンシーンワンカット)。

こういう景観、グッときます。
このスポーツクラブ、かなり大規模な箱のようですが利用者の姿が見えません。アイリスが出社した時はまだ明るかったので、多分潰れて警備員(アイリスも警備員)が管理しているだけの廃CLUBなんじゃないでしょうか。
別れたっぽい旦那から娘タタを預かって(本当は休み取って面倒見なければならないのですが、仕事が入っていたので)一緒に仕事場のクラブへ。
ちゃっちゃか警備の仕事(巡回)済ませちゃうから、ちょっと待ってて、と娘と別れたら何やらクラブの外で暴力事件。
酔っぱらいの喧嘩だよと言っていた守衛もあっさり血祭り。

何が起きてるの!?と思う間もなく感染者が全力疾走で雪崩れ込み。
と言うのが前半のプロット。有り体なシチュエーションでありますが、斬新な設定がひとつ。
それは感染者が暴力衝動(相手は人でも動物でもいい)を発散させると32秒の「賢者タイム」が訪れる(放心状態に陥って行動不能になる)という事。
うまい具合に餌を与えてまとめて暴れさせれば、賢者タイムの間隙を縫って窮地を脱することができる…はず。

まあ、古くは「鳥」のラストや「エル・ゾンビ II 死霊復活祭」、最近だと「サイレントヒル」のバブルヘッドナースのシーンとかでも使われているシークエンスではありますが、「賢者タイム」という発想が斬新です。

カメラが外に出て町全体がエライこっちゃになっている事が分かるのはちょっと黒沢清監督の「回路」を思わせます。
このカット👇に墜落している旅客機が映り込んでいれば満点でした。

低予算ながらデストピアな雰囲気を醸し出していたので個人的には「合格」です。
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