
『何故、山の上から監視を続ける? 山を下り街を守れという者もいる。だが山は…大地の頂きに存在する。最も空に近い所だ。俺は街での任務を3度断った。山での任務に感謝している。何故か分かるか?記憶が色褪せないからだ』
いつクルド人と戦火を交えるか分からないトルコの山岳地帯。しかし、そこは神々の山嶺。
「サバイバーズ」(2012年/アルペール・チャーラル監督)
捻りも工夫も素通りした邦題ですが、原題は「DAG」(そのまんま「山」。英題は「THE MOUNTAIN」)
山頂の通信施設に不具合が出たため調査と修理に赴いた特殊部隊の4人。
ヤシャール中尉とケマル軍曹、そして短期就役のオーズとベキール。
しかし目的地に着く前にクルド人テロリスト部隊と会敵。敵は20名。
廃屋に逃げ込んだものの、ヤシャールは右肩に被弾。下界は激しい風吹でヘリ飛ばせず即時救援は不可能。
『ベイセル、よく聞け。4~5時間後には私たちは死体になる』
通信所のアンテナ修理任務だったため、武器の携帯は最小限。手元の銃はわずか二丁。弾丸は更に心もとない。
軍装が構えているのは「H&K G3」。
ドイツの銃器メーカー、H&K(ケッヘラー&コッホ)社によって開発され、1964年-1996年までドイツ連邦軍に制式採用されていた自動小銃。
「うぽって」のじーすり姉さん愛用(と言うか本人)銃ですね。

トルコはG3A7を購入、のちに自国のMKE社がライセンス生産したものを使用。2010年からライセンス生産したH&K HK416に変更する予定でしたが、ライセンス権の問題で生産できず、現在もG3およびHK33を主力として使用しています。
『生き延びろ。生き延びて周りの者も守るんだ。生きている限り山は私たちのもの。死ねば奪われる』
生きろのメッセージを託して敵スナイパーを引き寄せたヤシャールとケマル。
上官不在の状態で山頂の通信施設を目指すオーズとベキール。

オーズは大学出の秀才。金で兵役を免除もしくは短縮することもできましたが、入隊を志願。
ベキールは入隊前も入隊後も問題児。問題行動が祟って兵役期間延長の憂き目に遭っています。
最初からソリの合わなかった二人ですが助け合わなければ生き延びることができません。
オーズとベキールが凄腕のスナイパーに狙われながら雪山を彷徨う合間に、二人の入隊前様子が挿入されます。
ベキールが入隊直前、友人の酒を酌み交わしているシーン。テーブルに乗っているビンのラベルは「YEN RAKI」。
読み方は「イエニ・ラク」。干しブドウを原料にアニスの実から作ったエキスで香りを付けたトルコの伝統的な蒸留酒(度数45度のリキュール)です。

ボトルの中身は無色透明。所謂「ホワイト・スピリッツ」ですが、ベキールらが手にしているグラスの中身は白。何で割ったのだろう?と思っちゃいますが、YEN RAKIは水で割ると乳白色に白濁するお酒です。一緒に並んでいるコップの中身は水なんだと思います。
水を加えると白濁するお酒にはもうひとつ有名なやつがありますが、そっちについては最下部のリンクをご参照ください。
衝突を繰り返しながら信頼を育む二人ですが、果たして…。

『ここを離れる前に話したかった』
『どちらへ?』
『山だ(DAG)』
★水を加えると白濁するお酒と言えば…
★トルコ×山岳×全滅と言えば…
★そして「山」と言えば…
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★本日のTV放送【21:00~BS松竹東急】