デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【舞台で装着】履いてください、鷹峰さん #12(最終回)【舞台で告白】

『彼女は渡しません。僕が幸せにします』

役者交代・アドリブ告白は文化祭のお約束。

「履いてください、鷹峰さん/第12話・私だけをみなさい」(2025年6月18日TOKYO MX放送/JOLCHANN演出)

文化祭当日。舞台「シンデレラ」の本番1時間前。王子役の王寺がダンプと接触して出演不能

苦肉の策で出番少なく、いなくなっても舞台進行に影響のない「王子の衛兵」役の白田くんが無限階級特進で王子代役に!

僅か2回の台本読み合わせで臨んだぶっつけ本番。その舞台には案の定魔物が棲んでおりました。一瞬で台詞が飛んで頭が真っ白になった白田くんは放送事故レベルの無言棒立ち。

鷹峰さんが「なかったこと」にして仕切り直し。『私だけをみなさい』というアドバイスに後押しされて何とか最初の一言『美しきお方、どうかダンスをご一緒する栄誉を私に』を淀みなく。


そのまま暗転、鷹峰さんにピンスポが当たって独唱(やりたい放題だな)~再び暗転して照明がついたらダンス大会、という流れ。それまでは黒子のようにこの屈んだ態勢をキープ…ってあれ? 何故、目の前に宇宙の神秘を湛えた双丘が? これは剥き出しゼロ距離臀部!!


ここは鷹峰さんのスカートの中!! 本番中に穿かせろと? いやでもパンツの予備なんて…。

独唱の歌詞の中にヒントを詰めて指示を出し(これを受け取れる白田くんの勘の良さも大概ですが)、ミッション・インポッシブル敢行。


キメてるつもりかもしれませんが、もはやギャグにしか見えません。

その後は滞りなく進行。しかし、大詰めで地雷爆発。

シンデレラが城に残したガラスの靴を鷹峰さんに履かせる(←「履く」の正しい使い方)場面で、王子を演るはずだった王寺が予備の王子衣装を盗んで乱入。

『その王子は偽物だああああ!』


仲代達也の「影武者」に勝新太郎が乱入したような…って嗚呼、例えが古すぎて誰にも分からねえよ!

王寺の狙いは鷹峰さんに靴を履かせるドサクサで鷹峰さんの生足に触ること。


もう志が低い上に直情的すぎて、実はこいつ良い奴なんじゃないかとすら思います。

袖からはスタッフが「何とかアドリブで対応して」の無茶ぶりカンペ。

『王子が二人!? どういう事!?』

即興指示に迷いなく乗った鷹峰さんですが、双方の主張をぶった斬る白田くんの一言。

『渡しません!』

客席の絵梨依がうるさかわいい。


『あなたが本当の王子だとしても、僕が平民だとしても、我を通そうとして彼女のことを考えられない人に、彼女を幸せにすることはできないと思います』


『彼女は渡しません。僕が幸せにします』

よく言った白田。やっと主人公らしい台詞が言えたな。

どちらを選ぶシンデレラ!?って選択肢はひとつしかありません。

白田くんにキスすると手に手を取って客席から場外へ。テキトーなナレーションで大団円にしちゃう裏方グッジョブ。


文化祭で「シンデレラ」と言えば最近では「トモちゃんは女の子」ですが、舞台上で告白と言えば、からかい上手の高木さん3」でしょう。

演目「ロミ代とジュリ夫」はオリジナル演劇ですが、童話・昔話のいいとこどり集大成。そのクライマックスで…。私の中では文化祭演劇の最高峰のひとつです。

 

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