
イタリア北東部の山中で野生動物の生態記録を取っている行動生態学者(ethologist)。
フィールドは繰り返し訪れているようでそこかしこにカメラが。記録媒体とバッテリーを交換して更に奥へ。
途中、水位の増した川を何とか渡り切ったら豪雨。川、増水して戻る道無し。
仕方なく森の中の道なき道を前進したら、見た事の無い景色。
川を越えた先にあったもの、それはスロベニアの廃村でした。
「川を越えた先」(2013年/ロレンツォ・ビアンキーニ監督)
EUには「シェンゲン協定」なる取り決めがあって、協定締結圏内では自由に国境を跨ぐことができます。
「廃村」というだけでホラーゲーム感MAXですが、ここに「スロベニアの」という修飾語がつくと一気に根拠のない陰鬱感が上塗りされます。

普通、そんな村に逗留とかしませんが、降りしきる雨と好奇心に背中を押されて家の中へ(車の中でおとなしくしてろよ!と思った人、結構いたのでは?)。

関係ないですがこの👇オブジェ(かかし?)、凄く気になります。

途中で捕獲したキツネに取り付けた小型カメラに写り込んでいた妙なもの。何かの動物の死体。

家の中で見つけたかつての住民の写真。何故かその中の少女二人の顔は白く塗りつぶされ…。

ここで何があったのか…?
この学者さん、単独行動で仲間とかバックアップ要員とかおりません。なので全編に渡って会話らしい会話無し。
たまに記録としてレコーダーに向かってしゃべる程度。村の中は勿論無人…いや何かがいる。気配。
降り続く雨。漏れた雨水がテーブルの上のコップを満たし…。
その水を遠ざける学者。それは狂犬病の症状「恐水症」。
説明らしい説明も展開らしい展開もなく、静かに時間だけが過ぎて行き…。
「ブレアウィッチ・プロジェクト」から会話とか台詞とか全部とっぱらったらこんな感じになると思います。

通常の神経なら寝ます。確実に。健やかな寝息を立てて。
ただ、何と言うか、ざわざわと心かき乱す不安感だけは根底に流れ続けていて。
「ブレアウィッチ」の雰囲気がお好きな方は嵌るんじゃないかと思います。
あまり中身に触れられなかったので、「森」が舞台の作品を並べておきます。題して「森の木陰でデンジャラホイ選手権」。
★森の中は不思議が一杯。
★もちろん、本家も。
★本日のTV放送【20:00~BS12】