
深慮のない人が撮ると「突っ込みの玉手箱」になる設定をきっちり補完、かっちり解説。
微に入り細を穿つ「転ばぬ先の杖」。
「ゴーストキラー」(2024年/園村健介監督)
集団で襲ってきた刺客を返り討ちにしたものの、別の刺客の凶弾に倒れた殺し屋・工藤英雄(三元雅芸)。
工藤を弾いた弾丸の薬莢は転がり蹴られ街中へ。
石段の途中で蹴躓いた「ついてない」女子大生・松岡ふみか(髙石あかり)。目の前にある金色の何か(なかなか「ああ薬莢ね。9mmパラベラムかしら」とか思うJDはいない)を拾って帰宅。

玄関にはDV男に引っかかってボコられた親友・飯田マホ(東野絢香)が。
『また? いい加減別れなよ』
室内に招き入れて振り向いたら…なんかいる…!
男。胸にでっかい血の染みがある。マホには見えていないようだが…。

どうやら薬莢と一緒に工藤の霊が着いて(憑いて)来ちゃったようです。
まず、工藤の声は聞こえる(コミュニケーションは取れる)事が発覚。さらに接触することも可能。そして互いの手を握ると…。
中に入る(憑依する)事ができる…。
互いの意識は独立して保ったまま。ウルトラタッチ…いや、バロムクロスか。
乗っ取られた?待って待って冗談じゃない出てってよ。体動かないのに口だけ動くのなんで?
『俺も幽霊初めてだからシステムまではよく分からんよ』
抜ける(憑依を解く)のは工藤の意思で出来るっぽい。逃げても一定間隔(半径15mくらい)離れると距離はリセットされるみたい(物理って何?)。
憑依されると工藤がふみかの体を操って戦うことができます。身体能力は工藤に合わせて跳ね上がりますが、肉体の強度はふみかのままなので殴れば拳が痛い。
こういう見ている側が疑問に思いそうな事の答えを最初に並べておいてくれるのはありがたいです(その後のお話に集中できる)。
取り合えず、親友マホをボコったDV男をぶち転がす。

続いて、バーテンダーと結託して一服持って自分を暴行しようとしたウェーイでパリピなレイパー二人をバーテンダーごとボコボコに(気絶しても止めない馬乗り顔面掌底とか結構アガります)。
一般人なら後処理(警察への言い訳、本人からの復讐防止)に困るところですが、工藤は裏世界にいた男。その筋のパイプは万全。
死体処理なら掃除屋(クリーナー)ですが、やって来たのは「笑わない男」影原利久(黒羽麻璃央)。
『お疲れ様でーす、影原で~す。工藤さ~ん、もう就業時間だいぶ過ぎちゃってるんですけど…て言うか死んだんじゃなかったんですか?』

お仕事はボコった奴らを別場所に運んで(仕返しとか考えられないよう)徹底的に心を折っておくこと(普通に殺そうとしていましたがふみかが制止)。
工藤の最終目的は「成仏」。方法は自分を殺した奴への復讐ですが、殺された瞬間の事は記憶が曖昧。
工藤暗殺の裏には組織の代替わりがありました(先代が死んでボンクラ二代目が継いだものの、先代の飼い犬は邪魔なので…ってそれ「ホテル・インヒューマンズ」第1話と丸被り設定ですね。どっちが先だったんでしょう)
影原と3人(見た目は2人)で敵のアジトにカチコミ。工藤とふみかが入れ替わり立ち替わりで銃撃戦を繰り広げる編集が秀逸。工藤がふみか以外には見えない・聞こえないことを逆手にとって、先行潜入、敵の位置を確認してふみかに指示、その後、合体・殲滅という頭脳プレイも。

監督(アクション監督兼)は「ハード・リベンジ・ミリー ブラッディ・バトル」「BUSHIDO MAN ブシドーマン」「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」などのアクション監督、脚本は「最強殺し屋伝説国岡[完全版]」「黄龍の村」などを監督した阪元裕吾が担当しています。
おまけ

どうも。ゲスト出演に来ました。
★園村健介監督関連作
★阪元裕吾監督関連作
★背景の設定が綺麗に被っている…
★成仏を願う幽霊と言えば…。
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★本日のTV放送【18:00~BS12】