
『シェルターから出られなかったら、こんな景色、一生見られなかったなぁ』
その素晴らしい景色は私たちの知っているシルエットとはちょっと違って…。
ここは箱根。廃墟です。
「終末ツーリング/第1話・箱根」(2025年10月4日TOKYO MX放送/徳本善信演出)
電動仕様に改造されたヤマハのセロー225に乗った少女二人。ハンドルを握っているのはヨーコ、タンデムシートに乗っているのはアイリ。

目指しているのは箱根大観山。かつては有数の観光地でしたが今や訪れる人も出迎える人もなく、道路ひび割れ、荒れて寂れて廃れて朽ちて。
アネスト岩田スカイラウンジは「残され島」な佇まい。


何か食料は。あったのは大量の缶詰の残骸。一体、ここが無人になってからどれくらいの月日が、年月が流れたのでしょう。
アイリが店の外に1台の機動戦闘車を発見。防衛省が開発した装輪装甲車「16(ひとろく)式機動戦闘車」、略称「キドセン」です。

そしてその横の崩れた道の下にキドセンとセットで活動していた補給物資配送トラックが逆立ちで。

迷わず駆け下りて幌の破れ目から中に落ちるヨーコ。トラックの中身は食料物資(レーション)。持てるだけ鹵獲。キドセン登って腰かけて試食大会。
見渡せば絶景。

『シェルターから出られなかったら、こんな景色、一生見られなかったなぁ』
シェルター? 本来なら絶景を際立たせているはずの富士山の形が歪。
これってつまり「ドラゴンヘッド」が起きたって事ですか?
一息ついたところでアイリがキドセンに付いているラムダの頭部みたいな形をしたカメラのようなセンサーのようなものを発見。
『こっち見てる』
中に人が!? 迷わずセンサーペシペシ叩いて搭乗者に呼びかけるヨーコ大胆不敵。

突如キドセンがエンジン全開。二人を振り落として暴走。更に砲塔が回転…。
何かを察したアイリがヨーコを押し倒して。
『耳塞いで!』
轟音と共に解き放たれる52口径105mmライフル砲。バイクで距離を取ろうとしたら追撃態勢に入って2発目3発目。
キドセンって砲塔に自動装填装置は採用されず、人力装填のみだったと思いますが、そこはまあ改造車両ってことで。
ひとつ、補足しておくと、16式機動戦闘車の火力は74式戦車と同等で、装輪車両の弱点である命中精度の低さを高度な射撃統制機能などの新機軸導入によって克服しようとしています。
つまり、キドセンの砲台は火力も命中精度も高い。できれば追いかけられたくない相手です。

4発目も躱しましたが、ヨーコのドライブテクニックだけでは振り切れない。
『アイリが止める』
名乗りをあげたのはアイリ。タンデムシートの上で立ち上がると右手をキドセンにかざして、
『セーフティロック解除』

嘘ぉ!?
『対閃光、対ショック防御。プラズマ変換率80…90…100%!発射』
プラズマ砲!? 一撃で装甲貫かれて吹き飛ばされるキドセン。

コブラが最初にサイコガン撃った時の様な衝撃。アイリさん、何者?
キドセンは「防災箱根」。恐らく治安維持用の防災・戦闘プログラムが自動更新されている不法侵入者排除マシンだったのでしょう。
守るべき保護法益などもはやどこにも存在しないと言うのに…。
埃まみれ汗まみれ(アイリは汗かいていないようですが)になった二人が向かったのは源泉。

風光明媚!
イノシシ一家と仲良く入浴。

今夜はここに一泊。次の目的地はヨコハマみなとみらい。
地元がどんな姿になっているのか楽しみです。
★終末少女二人旅と言えば…。
★汚染された旧首都を彷徨うJKなんてのもありましたな。
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★本日のTV放送【21:00~BS-TBS】