
そこにニコラス・ケイジがいる必然性などビタ一文ありませんが、仕事を選べないのがレジェンドの定め(※)。
※2009年8月に200万ドル(約1億8000万円)の債務不履行で銀行から訴えられているほか、2007年と2008年分の未納分税金や延滞分利子および罰金などで630万ドル(約5億6700万円)を滞納。2012年11月現在で約600万ドル(約4億8,000万円)の滞納金があると報道されています。
まあ、仕事選んでいる余裕はなかった、という事でしょう。どのタイミングで完済したのかは分かりませんが、2016年には6本、2017年も6本、2018年にはアニメ含め5本、2019年に6本の仕事をこなしています(4年で23本!過労死ライン?)。
2020年から減少傾向に入るので、ここいら辺で返し終わったという感じなのでしょうか。
結構な負債額ですが、なあに日本には「五木ひろし20億円」「千昌夫2500億円」という桁違いの先輩がおります。まだまだだなニコラス。
そんなニコラスが恐らく返済途上で来る仕事拒まずだった時の1本。
「ヒューマン・ハンター」(2017年/ロブ・キング監督)
この邦題だとドルフ・ラングレン辺りが主演の「ゾンビ乱れ撃ちB級アクション」なんかを想像してしまうかもしれませんが違います。
経済破綻と気候変動により、食糧難や民族大移動、内戦が引き起こされた近未来(ソフトの解説だと2300年となっていますが、本編テロップは「IN THE NEAR FUTURE」)。
社会は崩壊し、食品や物品の生産が滞り、アメリカは国境に壁を築き…ってのが冒頭に流れる口上。よくもまあこんな後先考えないテキトーぶっこいた出まかせをぺらぺらと喋れるもんだと感心してしまいますが、まだ枕です。気を抜いてはいけません。
あれこれ面倒くさくなった政府は、ひとつの機関に全権限を委ね、生産に寄与しない(納税額<給付金、生産<消費な)国民(要するに無職、引き籠り、老人、まとめて「貧乏人」)を、査定し、一ヶ所にまとめて(隔離して)管理しようとしていました。
まとめる場所は非生産者を生産者に変える夢のコミュニティ「ニューエデン」。
全権委任された機関は人民省(THE HUMANITY BUREAU←原題)。
この人民省のエージェント(非生産者を査定し、ニューエデンに送り込む)がニコラス・ケイジです。

ここまでの設定だけで展開からオチまで全て予想できると思いますが、その通りになります。
「THX1138」「ソイレント・グリーン」「リベリオン」「ブレードランナー」「マイノリティ・リポート」のエッセンスを1滴ずつ拝借した超低予算SFです。
諸設定が安直極まりないので、説得力はゼロですが、「余計なものを映り込ませない」という低予算を逆手に取った画角調整が「ギリ、デストピアに見えなくもない」雰囲気を醸し出してはいました(因みにカナダ映画です)。
おまけ
ニコラスが査定をした極貧老人は元コロラド州知事。
『ホワイトハウスにも招かれた』
記念写真に並んで写っていたのは…。

国境に壁建てたりとかのテキトー設定に一握りのリアリズムが。
しかし、国境には壁よりも金の掛からないギミックが通行人を睥睨していたのでした。

本作のレビュー(海外)って総じてボロボロなんですが、コキおろしている人の大半が枕詞で「ニコラスは大好きなんだけど」「ニコラスの映画はほとんど観ているけど」って言っていて、貶す前に「(この作品は貶すけど)自分はニコラス側の人」って宣言してるのが妙に可笑しかったです。愛されているなあニコラス。
★この時期の「なんでもやったるで」ニコラス・ケイジ列伝。
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