デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【まだ見ぬ10年後から】安達としまむら 原作第13巻【まだ見ぬ5年前を振り返る】

時間も空間も超越し「繰り返す神話」のようなスケールにまでなった「安達としまむら」。

久しぶりの新刊は、現在時刻に立ち戻ってまいりましたが、やはり根底に横たわっているのは「時間」そして「寿命」。

高校三年生。最初で最後の文化祭が始まります。

安達としまむら 13」(2025年11月10日初版発行/入間人間著)

しまむら家恒例、お盆の帰郷。待っているのはお婆ちゃん(とハブっちゃいけないお爺ちゃん)。そして老犬・ゴン。

今は元気。でも、次来た時には会えないかもしれない。今回が最後かもしれない。逢えた歓びを焦燥感が浸食していく。


今年は訪問者がひとり多い。タヌキの着ぐるみに身を包んだ青白く光る謎の幼女。

初対面のタヌキ(ヤシロ)に向かってゴンが小さく鳴くと、

『ほほーぅ。ゴンさんとおっしゃるのですか』

老人と老犬。そして恐らく「億」という時間を重ねる、幼い頃の(しまむら)抱月によく似ているというヤシロ。

以来、この田舎にタヌキが頻繁に出没するようになりました。「ちょっとお散歩」程度の気軽さでヤシロが家を出ると、速攻で婆ちゃんが写メを送ってくる。映っているのは婆ちゃんとゴン、そしてタヌキ。

あからさまにこの世の摂理を飛び越えて現れるタヌキを喜々として受け入れるお婆ちゃん。流石しまむら母の母。

帰ってくれば待っているのは安達。そして二人を待っているのは高校で最初で最後の大イベント「文化祭」(←安達もしまむらも1.2年次は準備も手伝わずバックレ不参加。故にこれが最初で最後の文化祭)。


当日は文化祭デートを楽しんだ二人ですが、安達の希望はいついかなる時でも「しまむらだけONLY YOU」。背景の通行人すら無用・邪魔・目障り。

天晴としか言いようのない病み具合です。結局、文化祭本番(←安達にとっては用語解説程度の意義しかない)後に「二人だけの文化祭」を開催することに。

会場は安達家(母は追い出されてしまむら家へ緊急避難)。

なんちゃって出店となんちゃって演劇。まあ、二人で文化祭の真似ごとをする“おままごと”なんですが、それは一種の睦事(むつみごと)。

しまむらの「制服+エプロン姿」(クラスの出し物「フルー飴屋さん」で着たら安達に大好評。激しいリクエストで再着)を丸々2ページに渡ってとめどなく褒め讃える安達のパワーに感服します。

演劇は2人主演のエチュード。タイトルは「10年後の安達としまむら

社会人になり、一緒に生活をしている二人(会社は別々)。

『昔と言えば、ここに住むと決めたのはこうだったよね』

まだ見ぬ未来を過去の事として回想する…エチュードの醍醐味です。

『い、一緒に暮らそう。大学を出てから、二人で』

『そのときは確か…こう返したよね』

抱擁の前払い。回を追うに従いしまむらの安達LOVEが加速していきます。

おまけ

コミカライズは修学旅行へ。濃霧の中で安達を見失い、見つけ、繋がり。右も左もわからなかったのに、安達と繋がることで右が決まり左が決まり、前が決まる。

大好きなシーンです。




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