
心理学者のジミー・フォンダ(リチャード・ニール。趣味は公園での独りチェス)が旧友のオリビア・プライス捜査官(ジョリーン・アンダーセン)から受けた依頼…ある少女の能力鑑定をしてほしい。
9歳の少女エリー(本名エレノア。サヴァンナ・ハリデイ)は、軍の監視下で厳重に監禁・拘束されていました。そして…
翌日に解剖と言う名の処刑が決まっていました。
「テレキネシス 念力少女エリー」(2017年/アレックス・ホーギー、ブライアン・ヴィダル監督)
何故、エリーは解剖されるのか。テレキネシスという制御不能の能力を持っているから。その能力で母親を殺しているから。
分からないものは怖い。だから研究の名の元に処刑する。1年間エリーと関わって来た医者・学者・軍幹部全員が同意見。
ただ一人、エリーを殺したくないオリビアが最後のカードとして招聘したのが旧友ジミー。
これはつまり形を変えた「12人の怒れる男」。学者のひとりが「今日はデートだから早く帰りたい」とか言っているので確信犯でしょう。
主要登場人物僅か7名(施設警護の軍人を除く)。カメラが入るのは公園、施設内の面談室・隣接する監視室および廊下、オリビアのオフィスのみ。
事前の資料に一切目を通さず、敢えて無手勝流でエリーと対峙するジミー。
会った瞬間、視覚情報だけからジミーの性格・生活を言い当てる聡明さを見せるエリー。
ジミーが持っていたロールシャッハ・カードを見て、
『まだそんな心理テストを使ってるの?』
『私はまだ価値があると思ってるんだ』

ロールシャッハ・カードをかざすジミーとロールシャッハの文様をあしらった本作ポスター。
ロールシャッハ・カードは公開不可の御禁制品なので、ここで使われているのは映画用のオリジナルデザインだと思います。
発明者ヘルマン・ロールシャッハは、ロールシャッハテストを発表した9か月後に、37歳の若さで亡くなっています。そのため、テストの真の意図や解釈が明確でない謎に包まれた心理テストです。
もうひとつ、ジミーが心理テストに使ったのがチェス。両手が使えないと駒を動かせないわと言って拘束を解かせたエリーですが、実際にはテレキネシスで駒移動。手使ってねーじゃん(指は動かしてるけど)。

やがて解放されるエリーの能力。やはりエリーは危険人物なのか。

余談ですが、エリーの佇まいがタルコフスキーの「ストーカー」のラストで念動力を開花させる少女と似ているなぁと思いました。

★専門家が患者もしくは被疑者の深層心理に挑むシリーズ。
★ご参考
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★本日のTV放送【13:40~テレビ東京】